オン・ブロードウェイとオフ・ブロードウェイの違い

通常、ブロードウェイと呼んでいる作品は、オン・ブロードウェイのことを指しています。これに対して、オフ・ブロードウェイ、オフ・オフ・ブロードウェイという呼称もあります。劇場の客席数によってオン、オフ、オフ・オフと分類されています

オン・ブロードウェイの劇場の座席数が500以上。劇場が大きく、大規模なセットが組まれる事が多くあります。または出演する俳優の数も多い傾向にあります。オフ・ブロードウェイの劇場の座席数は499から100。オン・ブロードウェイと比べるとオフやオフオフは劇場が小さいため、低予算ではあるものの実験的で挑戦的な作品が作られる傾向にあり、ときどき万人受けしない作品もありますが、オフ・ブロードウェイで大ヒットし、オン・ブロードウェイにトランスファーされ大成功した作品も多くあります。

オフからオンにあがった作品

ヘイディズタウン(Hadestown)

ヘイディズタウン(Hadestown)
シンガーソングライター「アナイス・ミッチェル(Anaïs Mitchell)」の同名コンセプト・アルバムを元に作られたミュージカル。2016年にオフ・ブロードウェイで上演された後、カナダ、ロンドンでの公演を経て、2019年にオン・ブロードウェイに帰って来ました。ギリシャ神話を元にしたストーリーと、唯一無二の世界観がNY中で話題となり、2019年にはその年のミュージカルの頂点を表彰するトニー賞で、ミュージカル作品賞を含む8部門受賞14部門ノミネートという快挙を成し遂げました。
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ディアー・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)

ディアー・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)
現代ならではのソーシャルメディアと社会関係を描いた作品で、孤独で社会不安障害に苦しんでいた少年が、とある事件をきっかけに、自分の居場所を社会の中に見つけていく様子を描いています。2015年にワシントンで公演された後に、2016年、ブロードウェイへとやって来ました。オフ・ブロードウェイ公演時から、アウター・クリティクス・サークル・アワードで6部門にノミネートされるなど話題を呼び、あっという間に、オン・ブロードウェイでの公演が決定。そしてその年のトニー賞では、ミュージカル作品賞を含む6部門を受賞しました。
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ロックオブエイジズ(Rock of Ages)

ロック・オブ・エイジズ(Rock of Ages)
1980年代のロック曲をふんだんに使ったミュージカル。トム・クルーズやキャサリン・ゼタ=ジョーンズが出演した同名の映画の基になったミュージカルです。2008年のオフ・ブロードウェイ版では上演中に売り子がお酒を売ってまわっていました。2009年から2011年まで上演され、上演回数は2328回にのぼりました。500回以上も観劇したファンもいたほど、熱狂的な人気がありました。そして、2019年には、初演から10周年を記念して、再びオフ・ブロードウェイで公演が決定しました。元々2ヶ月の期間限定公演の予定でしたが、あまりに人気の為に、公演期間が延長されるなど、未だに根強い人気を誇っています。
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アベニュー Q(Avenue Q)

アベニューQ(Avenue Q)
俳優がパペットを使いながら上演するこの作品。見た目はかわいいパペットですが、Sex、人種差別、無職、インターネット中毒など、社会を風刺した内容で、ニューヨーカーに大ウケ。2003年のオフ公演を経て、2004年にブロードウェイ入り。トニー賞確実と言われていたウィキッドを破って、その年のトニー賞ミュージカル賞を受賞した作品です。2009年にブロードウェイ公演は終了しましたが、その後オフ・ブロードウェイに劇場を戻し、10年間もの長期間に渡り公演されました。
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ビー・モア・チル(Be More Chill)

ビー・モア・チル(Be More Chill)
ニューヨーク・ブルックリン出身の作家:ネッド・ビジーニ(Ned Vizzini)が、出版した同名小説を原作とし作品。ディアー・エヴァン・ハンセン (Dear Evan Hansen)プロム(The Prom)のように、高校生の青春物語を舞台にした内容で、20代前後の若者を中心にSNSで大きな話題となりました。元々、郊外の小さな劇場で1ヶ月の限定公演の予定が、あまりの人気に3年に延長され、気がつけばオフ・ブロードウェイでの公演が決定。オフ・ブロードウェイの公演も、元々2ヶ月の予定が、1年間まで延長されて、2019年、ついにオン・ブロードウェイでの公演が決定しました。
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レント(RENT)

レント(RENT)
オペラ「ラ・ボエーム」を基に作られた、作曲家ジョナサン・ラーソン(Jonathan Larson)のミュージカル。1993年のワークショップを経て、1996年にオフブロードウェイで上演されました。ジョナサン・ラーソンがこのオフ上演の前日に急死したために、プレミアは当初椅子に座った状態で、歌のみの上演を行う予定でしたが、誰からともなく立ち始め、最後には皆音楽に合わせて踊り始めました。オフ・ブロードウェイでの大成功を経て、1996年にオン・ブロードウェイ入り。2008年9月7日に閉幕するまでに、5123回の上演が行われました。 詳細ページはコチラ ▶︎

インザハイツ(In The Heights)

イン・ザ・ハイツ(In The Heights)
ハミルトンの作詞作曲をしたリン=マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)が、学生時代から制作していたミュージカル。自身が育ったマンハッタンの北側に位置するワシントン・ハイツを舞台に、ドミニカン・アメリカンの日常を描いた作品です。2007年でのオフ・ブロードウェイ公演を経て、2008年オン・ブロードウェイ入りし、その年のトニー賞ミュージカルを受賞。2011年までブロードウェイで上演されました。
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オフ・ブロードウェイロングラン作品

オフ・ブロードウェイにも、多くのロングラン作品があります。1960年にSullivan Street Playhouseで始った「ファンタスティックス(The Fantasticks)」は、なんと42年間も上演され、公演数は17,162回まで積み上がりあがりました。この記録は、オン・ブロードウェイの最長記録(オペラ座の怪人)を遥かに上回っています。

現在もSnapple Theater Centerで「ファンタスティックス(The Fantasticks)」の公演が行われていますが、これは2006年に始まったもので、リバイバル版として扱われています。※リバイバル版の回数は別にカウントされます。
ファンタスティックスに続いてロングランなのが、1991年に始まったブルーマンと1994年に始まったストンプです。どちらもまだ上演中。もしかしたらファンタスティックスの初演の記録を抜く、なんて日が来るかもしれません。
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