2019年度トニー賞ノミネート作品「Tootsie」が売上好調なワケ

2019年度トニー賞ノミネート作品「Tootsie」が売上好調なワケ 2019年05月23日
2019年4月23日よりマーキース劇場(Marquis Theatre)にて絶賛公演中のミュージカル「トッツィー(Tootsie)」は、本年度のトニー賞でミュージカル作品賞を含む計11部門でノミネートを果たしている話題の新作ミュージカルですが、公演開始以来、その週間興行収入が、連続してトップ10入りしており、先週では第7位のアラジンに次いで、第8位にランクインしています!(週間売上:1,311,986ドル=約1億4500万円)

ミュージカルの基になっているダスティン・ホフマン主演の原作映画は、1982年度の全米興行収入第2位の約200億円を叩き出し、世界中で認知されている作品ですが、有名映画のブロードウェイ・ミュージカル化は必ずしも成功するとは限りません。ディズニー映画「シンデレラ」は2年ちょうどで打ち切り、「スパイダーマン」のミュージカルは2年半で打ち切り、など、ブロードウェイでは厳しい現実があるのです。それでは、「トッツィー」はどうなのか。今回初の舞台化で売上好調な理由、現地アメリカの有名雑誌で掲載されている専門評論家の最新コメントなどをこちらで紹介したいと思います。

2019年度No.1のコメディーミュージカル Tootise

舞台版「トッツィー(Tootsie)」
本作品は、売れない中年男優が知恵を巡らせて女装したところ、一躍大人気スターになってしまうというアメリカンジョークたっぷりの面白おかしな物語、だけど最後はちょっぴり涙ぐむ良い話となっており、今は亡きロビン・ウィリアムズが女装した映画「ミセス・ダウト」を思わせるアメリカらしい展開になっています。女装のまま誰にも知られることなく大スターになるだけならまだしも、恋をしている共演女優からは女性と信じ切られ、挙げ句の果てには、複数の男性から言い寄られるはめに…。と設定から演技までとことんアメリカンジョークに徹底したコメディー好きにもってこいの作品です。
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ミュージカル「トッツィー」が売上好評の理由

ブロードウェイ全作品を対象とした5月19日付けの週興行収入ランキングで、「アラジン」に次ぐ第8位に輝いた新作ミュージカル「トッツィー」ですが、公演開始から1ヶ月経たずして、なぜここまで売上が好評なのか調査してみました。

トニー賞受賞経験のある豪華制作スタッフが集結出

今回の舞台化にあたり、名だたる制作スタッフが集結している事が、まず大きな原因かと思います(制作陣の詳細はコチラ ▶)。
実際に、以下制作スタッフが本年度(2019年)のトニー賞にノミネートしています。

ミュージカル演出賞 スコット・エリス(Scott Ellis)
ノミネート9回目
ミュージカル脚本賞 ロバート・ホーン(Robert Horn)
初ノミネート
オリジナル楽曲賞 デイビット・ヤズベック(David Yazbek)
前年のトニー賞にて「バンドビジット(The Band’s Visit)」でオリジナル楽曲賞受賞経験有り
ミュージカル衣装デザイン賞 ウィリアム・アイヴィ・ロング(William Ivey Long)
ノミネート15回目
振付賞 デニス・ジョーン(Denis Jones)
ノミネート2回目

原作のイメージを壊さずにミュージカル用に書き下ろした物語

アラジン」や「キングコング」のように、原作映画を忠実に舞台上で再現してヒットするミュージカルもありますが、これはアニメの実写化となるディズニー映画ならではだと思います。元々実写の映画の場合、どうしても映画の中で演じた俳優さんと比較されてしまったり、映画のイメージに縛られてしまう傾向があります。しかし、この「トッツィー」では、原作映画を重要な流れを残しつつも、ミュージカル用に着色し、それに合わせてオリジナル楽曲を描き下ろしています

40歳の主役マイケル・ドーシーが女装ドロシーとして登場する姿
本作品の主役マイケル・ドーシーが、女装「ドロシー・マイケルズ」として受けたドラマのオーディションの部分で、映画版では、ソープ・オペラのオーディションでしたが、ミュージカルではそれがブロードウェイ・ミュージカルのオーディションに変更されています。そこに、ミュージカルの仕上がっていく過程や舞台裏などにも触れて物語が進んでいくなど、実際に劇場にミュージカルを見に行きてる側と、舞台上の物語が非常にうまく融合されています。かつ、物語の最後を締めくくるセリフは映画と同じ言い回しにする、など原作に忠実な部分とうまく織り交ぜており、映画を見た人が持つ期待を裏切ることなく、まったく新しい「トッツィー」を蘇らせることに成功しています。

現代社会のフェミニズムにもスポットを当てた作品

また、この作品は、女性の地位向上と権利獲得を求める運動「フェミニズム」にも大きな焦点を合わせています。原作映画が公開された1980年代のアメリカは、産業が大きく変化し、女性が活躍する職場が増えたことで、女性の社会的地位や仕事と子育ての両立について考えられるようになりました。そんな時代背景の中で、男性が女装をして「女」として生活をするこの物語は、男性が今まで考えたこともなかったような女性の社会的地位、行動、考え方を一番わかり易い形でリアルに表現する機会となりました。21世紀における現代社会になった事もあり、今回のミュージカル版では、ヒロイン役を「率直だが独立的な強い女性」に設定変更しており、同じフェミニズムのメッセージを受け継ぎながらも、現代社会のいる女性を反映しています。

現地アメリカでのミュージカル「トッツィー」の評価

以下にて、アメリカ現地でも有名な、メジャー2大雑誌のミュージカル評論家によるコメントを紹介します。

ニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times)

1982年の原作映画では、本作品の「ジェンダー」「フェミニズム」といった部分は、コメディーやアメリカンジョークにかき消され、どちらかと言うと少し埋もれていた部分があったが、男女平等の社会が確立された今、この冗談に埋もれた「ジェンダー」「フェミニズム」は人々に男女平等というものを改めて考えさせられるだろう。女性が社会で活躍する現代だからこそ、男が女であるふりをすることから何を学べるのか。そして、彼が濃い化粧をしてるにもかかわらず、男性的なままでいるのはなぜなのか。男が女であるかのように見せかけることによって男の力を高めれるのかもしれない。と考えられるのが普通なのかもしれない。

ハリウッド・レポーター紙(The Hollywood Reporter)

本作品の演出を努めたスコット・エリスと楽曲を努めたデイビット・ヤズベックのタッグは、原作映画のイメージを尊重しつつも、私たちの時代に合わせた男女の役割へと巧妙に変化させて表現している。特に、2018年トニー賞受賞作品「バンドビジット(The Band’s Visit)」の楽曲を手がけたデイビット・ヤズベックは、異色な作風の印象が強かったが、今回の作品ではコミカルなR&Bテイストや言葉の多い繊細なバラードを作り出し、本作品の見どころと言える。

ミュージカル「トッツィー」の公式動画

コメディー映画を基にした、間違いないコメディー・ミュージカルではありますが、しっかりと現代社会におけるメッセージが詰まった作品である事が分かりました。そんな気になるミュージカル「トッツィー」はこんな感じ。是非、生の舞台でお楽しみ下さい!

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