ハリウッド俳優を目の前で見た!恋のためらい フランキーとジョニー(Frankie and Johnny) 観劇レポート

ミュージカル 恋のためらい フランキーとジョニー,Frankie and Johnny

こんにちは、スタッフJです。突然、取引先から「今晩あいてる?」と一本の電話があり、飲みの誘いかと思いきや、「今晩のある公演で、2席分招待するから見に来ないか」という事でした。最近、試写会やプレスイベントはもっぱらスタッフIやMに任せていた私ですが、久しぶりにミュージカルを見たいと思い、すぐにYESの回答をしました。が、その5分後に届いたEメールを見て、ミュージカルではなくプレイ(劇)である事に気付きました。実は、私、過去に2度、プレイ(劇)を見て、微妙すぎて観劇レポートを書かずに終わったというのを2度経験しており、この時点でかなり腰が重くなってしまいました。

ハリウッド俳優 マイケル・シャノンが主演!

しかし、調べてみると、ベン・アフレックやジョシュ・ハートネットが主演して大ヒットした映画「パール・ハーバー(Pearl Harbor)」に出演したマイケル・シャノンが出演するというではありませんか!他にも、大ヒットとなった2013年公開の映画「スーパーマン(マン・オブ・スティール:Man of Steel)」の敵役や、2017年公開のアカデミー賞受賞作品「シェイプ・オブ・ウォーター(Shape of Water)」の悪役などで有名な俳優さんで、たくさんの有名映画に出演しているハリウッド俳優です。誰それ?と思った方は、まずウィキペディア(リンク▶)を見てください。マイケルは、その面構えからか、悪役や脇役が多いのですが、その一癖ある演技で、どの映画でもとても印象に残っており、彼が出るなら劇でも何でも見たい!と思い、仕事を切り上げて行って参りました(超ミーハーです、すみません)。

フランキーとジョニー(Frankie and Johnny)について

多忙なハリウッド俳優2名が出演する劇という事もあって、今作品は、2019年8月25日までの期間限定公演となっています。
原作は1987年にオフ・ブロードウェイで初演された同タイトルの二人芝居です。ちなみにこの初演で演じていたのは、イーディ・ファルコとスタンリー・トゥッチで、当時は駆け出しの俳優だったそうですが、今では二人とも有名な映画俳優として知られています。特にスタンリー・トゥッチはハリウッド映画にたくさん出演しているので知っている人も多いはず(ウィキペディアはコチラ▶) ちなみに、1966年にエルヴィス・プレスリーが主演した同タイトルの映画とは関係がないのですが、映画の挿入歌がしばしば使われているそうです。

1991年にアル・パチーノとミシェル・ファイファー主演で映画化され、互いに傷をもつ者同士による疲れた大人のラブ・ロマンスという事で話題になりました。日本での邦題は『恋のためらい フランキー&ジョニー』で、アル・パチーノが好演した事もあり、日本でもヒットしました。

Frozen(アナと雪の女王)を上演しているSt. James Theatreの斜め向かいにある(写真の右手)ブロードハースト劇場でフランキーとジョニーが公演されています
映画の物語は、刑務所から出てきたばかりのどうしようもない中年男:ジョニーがレストランで働き出し、そこで出会った女性:フランキーと、ふとした事から一夜を共に過ごすところから話が始まります。フランキーが昔付き合っていた男性から心身共に深い傷を受けた事を知らずに、ジョニーは自己中心に話を進めめ、彼女の心に土足で踏み込むように迫り入りながらも、ラジオのDJにジョニーがフランキーのためにリクエストした曲が流れ、二人の関係が深まる…というものですが、今回の劇は、映画の面影は無く、オリジナルの二人芝居を忠実に再現している内容となっています。

Frankie and JohnnyはBroadhurst Theatreで公演中

44丁目はブロードウェイ劇場街ど真ん中という事もあり、隣接する各劇場の照明に道が照らされ、ザ・ブロードウェイといえる世界観が歩いて感じられる。

Broadhurst Theatre

住所:235 W 44th St, New York, NY 10036(地図

ブロードウェイの劇場街を仕切っていたシューベルト兄弟が、1917年に有名建築家:ハーバード・クラップに依頼して建てた劇場で、華やかな装飾は無く、商業的な目的で建設した非常にシンプルな造りの劇場です。
Broadhurst Theatre 詳細 ▶︎

Broadhurst Theatreの1階席はとても平たい

ブロードハースト劇場(Broadhurst Theatre)の1階席はほぼ傾斜がなく、とても平たい座席配置となっています。
劇場に入ってまず思う事は、一階席のフロアが非常に平たい事。傾斜がほぼなく、目の前に大きい人が座ったらかなり厳しい事になりそうだと思いました。高さもそこまでない劇場なので、1階席の後方だと2階席の屋根がかなり近くで覆いかぶさり、圧迫感がありました。さすが、商業目的でシンプルに作った劇場だなぁと思いました(この話の背景はコチラで説明しています)。ただ、1階席の中腹くらいまでだったら、圧迫感もなく開放的、かつ、少し傾斜があるのでまだ見やすいかなと思いました(写真はコチラ▶
ちなみに、2階席からの眺めはこんな感じになります(2階席からの眺め▶

飲み物と物販は地下に行こう

期間限定公演という事で、そこまでたくさんの物販はありませんが、Tシャツ、キャップ、マグカップなどが販売されています。
期間限定公演という事で、そこまでたくさんの物販はありませんが、Tシャツ、キャップ、マグカップなど、一通りのグッズが販売されています。
ミュージカルではないのでサントラCDの販売はなく、代わりに舞台原作者であるテレンス・マクナリー氏(Terrence McNally)の本が販売されていました。今回、私は安定のビール(コロナ:$15)だけ購入し、物販は何も買わず、となりました。

ブロードハースト劇場の内装は地味でした

他の劇場に比べると彫刻や装飾も少なく非常にシンプルな内装となっています。
シューベルト兄弟の作戦で、商業的な目的で作られた劇場という事が、中に入るとひと目で分かります。他の劇場に比べて、彫刻や装飾も少なく、天井や壁の色も茶色、ベージュを基本とした非常に質素なデザインでした。その分、ブロードウェイでは当たり前のシャンデリアが豪華に映えて見えてしまう程です。劇場内はもちろん、ロビーや地下にもたくさんのシャンデリアが吊るされています。(写真はコチラ▶)
劇場名の由来は、脚本家のジョージ・ブロードハースト(George Howells Broadhurst)から取られたものという事です。

今回の座席はココでした

ORCHOとありますが、Odd(奇数)でなくてEven(偶数)の座席でした…。

チケット券面の見方:ORCH K 8の場合

Orchestr = 1階オーケストラ席 偶数列
K 8 = K列(前から11列目)シート番号8(通路から4席目)
間違い発見! なんと、初めて見ましたが、シート番号が偶数(Even)なので、OCHE(または右側の意味でOCHR)と記載されないといけない所を「OCHO」(Odd=奇数)とミスプリントされていました。まぁ、無事に座れたので問題ないのですが…。
この席からの眺めはこんな感じ▶
座席表で説明するとコチラ ▶︎

観劇後の楽しみ方!キャストの出待ちを体験

今回はハリウッド俳優に会えるかも!と思って気合を入れて、公演終了と共に、正面玄関から出て右側のキャスト出入り口にダッシュしました。ちゃっかり油性マジックもオフィスから持ってきて、Playbill(劇場でもらえる冊子)は、シワがつかないように綺麗に公演中も手に持っていましたので準備万端です。

振り返るとそこにはキャデラックエスカレードが2台、お迎え待機となっていました。
ハリウッド俳優の出演という事で、ボディガードがいたり、黒塗り車が待機してるのかな。とか思っていたら、まさにそのまんま。入り口正面にドーンと、黒いキャデラックエスカレードがスタンバイしており、しかも2台待機していました。1台はもちろんマイケル用で、もう1台は相手役の女優:オードラ・マクドナルド(Audra McDonald)用だな、とすぐに分かりました。ちなみに彼女もエマ・ワトソン主演の映画「美女と野獣( Beauty and the Beast)に出演するくらいの女優さんなので、エスカレード出迎えは基本でしょうか…。

今回、私はカーテンコールを見ることなく、公演終了直後に鬼ダッシュして柵まで飛んでき、15分ほど経過しても来ず、20分が経過。眼の前には、黒いキャデラックがまだ待機しているのでまだ帰っていないはず…と思いながら、とりあえず待つことさらに10分。

「間違って普通の出入り口から出てきちゃったよ」みたいな会話をしながら柵の中に入るマイケル・シャノン。
来ました!
ボディガードと、劇場係員の2人に見守られながら、マイケル・シャノン登場!身長198cmは嘘じゃなかった事は、彼を目の前にしてすぐに明確に。公演後に一杯飲んだのか、演技で力んだ後なのか、顔を真っ赤にしての登場でした。しかも、通常の出入り口が出てきて、一旦外に出てから柵の中に入るという…。赤いTシャツに黒のダウン、足元はコンバースのスニーカーと、ある意味ハリウッド俳優らしく、とてもラフな感じでした。その表情は全力で演技をした後の疲労感を出しつつ、乱れた髪のまま、マイケルらしい終始しかめ面の感じでサイン用のマーカーをスタッフから受け取り、サインを開始しました。

私とスタッフMは、完璧なミーハーな者ではありましたが、カットなしのぶっ続けで2時間を超える演技に感動を覚えた直後だったので、この時点でとても興奮してしまいました。一人ずつに挨拶して、観客から語りかけられる言葉に耳を傾けて回答し、最後まで紳士な対応でした。

※クリックして画像を拡大

常に眉間にシワを寄せながらも親切にサインに応じるマイケル・シャノン(Michael Shannon)
完全なる本物のファンが何人もいて、彼のポスターなどを持参してサインしてもらっていたりました。ミーハーな我々はちょっと恥ずかしくなってしまいました…笑
スタッフと一緒に記念撮影。マイケルは終始こんな顔なので、別に不機嫌ではない(はず)。

フランキーとジョニー 観劇後の感想まとめ

この2時間に及ぶ劇では、たった二人の登場人物が、シーン展開なしカットなし、文字通り「ぶっ続け」でやり切る完全な二人芝居でした。素人目線でまず思う事は、どうやったら2時間喋りっぱなしのセリフを覚えれるのだろう…という事です。

この劇は、このアパート(ワンルーム)の舞台セット1つで完結します。
フランキーのベットルームが舞台となっていますが、写真を見ても分かるように非常にシンプルで、最初から最後までこのセットのままやり切ってしまうとは、序盤では想像もしませんでした。二人がこの部屋に転がり込んでから、夜が明けるまでの短い時間の中で、お互いを知りながら、好きになっては嫌いになっての繰り返し。喜怒哀楽の連続で、非常に起伏が激しい熱演が続きました。途中でアメリカらしいジョークを連発したり、観客を笑わせるシーンも多くありましたが、二人の会話は、すれ違いを繰り返したままで前半が終わり、私もスタッフMも「この劇は何を伝えようとしているのか?」と混乱したままでした。

この劇の正式タイトルは「Frankie and Johnny in the Clair de Lune」となっているのですが、「Clair de Lune」は、フランス語で「月明かり」という意味らしいです。タイトルを見る限り、なんか素敵な恋の劇になりそうな予想をしていましたが、前半では完全にこれが裏切られ、自己中心なジョニーの一方的なアプローチと、拒絶を繰り返すフランキーの攻防劇で前半が終了してしまいました。

今まで無駄にした時間をこれから取り戻せる

すれ違い続ける二人が、どこで心を通わせてハッピーエンドになるのか、私とスタッフMは、疑問を持ちながらも後半に期待して、席につきました。しかし、相変わらず一方的なジョニーに、怒って家を出て行こうとするフランキー。そんな中、ジョニーが自身の辛い過去について話し出し、ここで会場が一気に静まり返りました。続いてフランキーも、今でも引きずっている過去についてカミングアウトし、シンプルなワンルームアパートの舞台セットが目に入らくなるほど、「ただ傷ついた者同士が微妙な距離感で何かを模索している」という、非常に不思議な空間が生まれました。そこで、「今まで時間を無駄にして生きてきたけど、ここから二人で生きていけば全てを取り戻せるんだ。」とジョニーが言い出し、人生を諦めていたフランキーの心が動き出す場面で、やっとこの劇の本筋が分かりました。心底ボロボロの女性の姿を演じたオードラ・マクドナルドの涙ながらの演技が、会場全体を完全に沈黙させたのを今も鮮明に覚えています。

並んでいる人全員にサインした事を確認すると、待機していたキャデラックのSUV(エスカレード)に乗り込んだマイケル・シャノン。とても紳士なハリウッド俳優でした。
主演のマイケル・シャノンが、過去にアカデミー賞で助演男優賞に二度ノミネート(2008年と2016年)、2014年のゴールデングローブ賞ノミネート、舞台では2016年に公演した劇「Long Day’s Journey Into Night」でトニー賞助演男優賞にノミネート、など、輝しい経歴を持っているのは、観劇後で知った事ですが、歌って踊る綺羅びやかなミュージカル俳優とはまた違った「泥臭くも生粋の舞台俳優」である事を、この濃厚な2時間の劇で身をもって知ることができました。ぶっ続けの演技の中で、笑って、怒って、叫んで、最後に泣いて、一体どれだけのエネルギーを舞台の上で消費しているのだろうかと考えてしまいました。
マイケル・シャノンの直筆サインをゲット。ハリウッド俳優のサインと思うと、Playbillの価値がグッと上がったような気がします。
最初は、あくまで一晩限りの関係の赤の他人である二人が、夜が明ける頃には、長年連れ添った夫婦の様に見えたのが印象的で、かつ、とても不思議な感覚でした。あくまで「ハリウッドスターに会える!」と完全なミーハーな気持ちで見に行った私達ですが、「憑依型」とか「迫真」とかいう言葉を越えた、とてつもない役者魂を間近(しかも生のライブ)で2時間も観れたことで、舞台俳優の底力を目の当たりにして体験できたような気がします。マイケル・シャノンがハリウッドスターである事は間違いないのですが、彼が魂のこもった舞台俳優であると再認識した後に手に入れたこのサインは、新しい宝物となりました。

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フランキーとジョニー(Frankie and Johnny)

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この作品は2019年8月25日までの期間限定公演です