パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃(The Lightning Thief) 観劇レポート

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃(The Lightning Thief) 観劇レポート 2019年9月26日

こんにちはスタッフ井下です。
今回は16週間の期間限定公演となるミュージカル「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃(Percy Jackson & the Olympians, The Lightning Thief)」に招待されたので、レポートをしたいと思います。
原作は小説ですが、2010年にハリウッド映画で実写化されているという事で、上司から映画を見てから観劇するように勧められ、まず映画を見てから望みました(日本語ウィキペディア▶
早速、映画をNetflixで見ましたが、「あの怪物をどうやって舞台で表現するんだろう?」という良い意味での期待と、ページの後半で説明しますが、「どうなってしまうのだろう」という悪い予感がしながら劇場へと向かいました。コメディ要素も強い本作品の魅力を紹介したいと思います。

Percy Jackson & the Olympiansについて

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃(The Lightning Thief)
本作品は、ニューヨーク・タイムズのベストセラーに選ばれた書籍「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」を基にしています。2010年に、FOX配給で、ハリウッド映画として実写化され、ハリー・ポッターの映画制作スタッフが手掛けたことで有名になりました。実際、映画は世界興行収入が200億円を超える大ヒットとなり、主人公を演じたローガン・ラーマン(Wiki▶)は一気にスターダムを駆け上がる事になりました。( 映画の予告編 ▶
ミュージカル版は、2017年にオフ・ブロードウェイでの公演が決定し、同年のドラマディスク賞(オフ・ブロードウェイ作品におけるトニー賞のようなもの)を受賞しました。その後、シカゴでの公演を経て、2019年9月20日から2020年1月5日までの16週間限定の特別公演として、堂々のブロードウェイデビューとなりました。
ミュージカル紹介動画を見る▶︎

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々のあらすじ

主人公のパーシー・ジャクソンは、どこにでもいそうな高校生ですが、学校生活になれず、家に帰れば、酒浸りの母の恋人が入り浸っており罵られ、うんざりした生活を送っていました。
そんなある日、学校の課外授業で引率の先生がモンスターに姿を変え「ゼウスの稲妻を返せ」と突然 襲われるのです。その出来事がきっかけとなり、自分が「海の神:ポセイドン」と「人間」の間に生まれた、「神と人間のハーフ:デミゴッド」であると知ります。
襲いかかるモンスター達から逃れるために、デミゴッド専用の戦士訓練所に向かうこととなりましたが、途中でモンスターの襲撃に合い、自分の身代わりに最愛の母を亡くす事になってしまいます。訓練所で知り合ったルークスから、ハデスが本物の泥棒であることを聞き、ハデスから稲妻を取り返し身の潔白を証明するように提案を受けたパーシーですが、それだけではなく、ハデスの住んでいる冥界には、死者の魂があり、クエスト(試練)を攻略することで母を生き返らせれる可能性があることを知ります。果たして、パーシーはハデスから稲妻を取り返す事ができるのか。最愛の母と再会する事ができるのか。パーシーのクエストへの大きな挑戦がここから始まります…。

盗まれた雷撃(The Lightning Thief)はLongacre Theatreで公演中

ロングエーカー劇場(Longacre theatre)正面玄関の様子。
日本ではあまり知られていませんが、Longacre Theatreは、劇場の案内係から、着実に経験を踏み、最終的には劇場のオーナーまで上り詰めた、ハリー・フレイジー(Harry H. Frazee)という人物が建設した事で有名な劇場です。
ちなみに、本作品が公演される前は2019年トニー賞作品賞にもノミネートされたプロムが公演されていました。そしてちょうど劇場の目の前には、同年の作品賞を受賞したHadestownが公演中のWalter Kerr Theatreがあります。

ロングエーカー劇場は敷地面積が小さく、ステージまでの距離が近く感じました。

The Lightning Thiefの劇場の特徴

入場時にスタッフさんに1番最初に言われたのは「トイレやバーカウンターは地下1階だよ」ということでした。地下?というのも納得、会場は想像よりコンパクトな印象で、ステージから各階の一番後ろの席までが、非常に近く感じました。というのもロングエーカー劇場は、敷地面積が小さい代わりに、地下1階~3階までの高さがあり、どこの座席からでも見えやすいように作られているからです。裏を返せば2階と3階は高さと傾斜がありますので、階段の段数が多いように感じました。(運動不足の私は、2階まで登ると息があがりました。笑)

盗まれた雷撃公式グッズ(限定販売)

スタッフおすすめのワッペン(右側)は$18
期間限定公演ではありますが、予想以上にお土産コーナーも充実していました。多くの子供ファンの為に、特別カクテルのKIDSドリンクも用意されているなんて流石です。
劇場限定のグッズ(一部公式サイトで購入できますが、日本へは配送できません)も是非お求めください。定番のTシャツ($30)よりも、個人的にはワッペン(3つセット)がお勧めです。日本で安くて質のよいTシャツやトートバックをご購入いただき、アイロンでつけると自分だけのオリジナルのグッズとしても楽しめます。また3つで1セットですので、ご同行者様とお揃いで(割り勘すればよりお得に)観劇の思い出の品としてお持ち帰りいただくことが出来ます。

今回の座席はココでした

Longacre TheatreのMEZZO F9からの様子。

チケット券面の見方:MEZZO F9の場合

MEZZO = 2階メザニン席 奇数列(ステージ向かって右側)
F 9 = F列(前から9列目)シート番号F(通路から5席目)
「MEZZO」(Odd=奇数)という意味になります。係員にチケットを見せると席に誘導してくれるので、観劇前から心配する必要はありません。また、案内をしてもらう時に、劇場冊子PLAYBILLもGETしましょう。
英語で書いてあって読んでも…と思わる方も、冊子の真ん中のページにキャスト紹介がありますので、観劇前に是非チェックしてみてください。
座席表で説明するとコチラ ▶︎

観劇後の楽しみ方!キャストの出待ちを体験

主役:パーシー・ジャクソン役のクリス・マカレル(Chris McCarrell)
Playbill(劇場でもらえる冊子)にサインしてもらうため、出待ちを行いました。出待ちスポットは、正面玄関(ウェスト48丁目)の左側(Google Mapで説明▶)です。公演終了後、すぐに出待ちポイントに向かいましたが、既に人だかりができていました。本公演が16週間の期間限定であることも影響しているのかもしれません。
今回の出待ちで印象的だったのは、主役を含むキャスト全員が出てきたこと、そして他の作品に比べてキャスト全員がかなり若かったことです。まだまだこれからの役者さんなのかな?と思いながらも、迫力のステージを観た後だったので、全員のサイン入りが書かれたPlaybillは、実際にもらったサイン入りのPlaybill(画像はこちら▶)は、ミュージカルを見た貴重の思い出の品になります。

※クリックして画像を拡大

主人公と共にクエストに出かけるヒロイン:アナベス役のKristin Stokes
主人公パーシーのサポート役:グローバーのJorrel Javier
ゼウスの稲妻を盗んだ真犯人:ルーク役のJames Hayden

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 観劇後の感想まとめ

冒頭で述べましたが、今回は映画を観たあとでの観劇で、「どんなステージになるのか」という期待と共に、不安の要素もありました。というのも、実は観劇前に監督インタビュー記事を読んだのですが、その中で「低予算でどこまでクォリティ高く作れるか模索した」という言葉を発見したからです。
今まで多くのミュージカルを観てきましたが、低予算を意識して作られた作品というのは初めてで、安っぽい着ぐるみばかりを観るのは嫌だな、、、と正直思っていました。

トイレットペーパーを「水」に見立てる演出は、何度見ても笑えます。

低予算ミュージカルの象徴?トイレットペーパーを多様

海の神:ポセイドンと人間のハーフであるパーシーは、「水」を操って戦います。観劇の前は、どのように水を演出するのか、アナと雪の女王(Frozen)のようにプロジェクションマッピングを利用するのか?と楽しみにしていたのですが、いい意味で期待を裏切られました。というのも、水の演出として利用したのが「トイレットペーパー」だからです。横の画像のように、パーシーが水を扱う度にトイレットペーパーが空中を舞っていました。ピンチの時に敵に向かって放つ必殺のかっこいいシーンのはずなのに、水を扱うたびに観客からドッと笑いが湧きました。笑

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々は、1人7役で演じられる

出演者全員が劇の終了時に挨拶をする「エンドロール」で気づいたですが、役者はなんとたったの7人でした。
それぞれの演者は、歌い方・衣装も全く変えて複数のキャラクターを演じていたので、エンドロールまで全く気が付きませんでした。そして後日調べて分かったのですが、実は7人で47人以上のキャラクターを演じていたんです。

カーテンコールの様子。たった7人で47人以上の役をこなしています。
個人的に一番驚いたのは、パーシーの母役を演じたジャリン・スティール(Jalynn Steele)です。母のサリーを演じているときは、優しい母性溢れる歌声なのですが、魔界への案内人役(ショーガール)を演じてた時は、低音のかっこいいお姉様(というか女王様)で、後日、同じ演者が演じていたと気が付き、そのギャップに驚かされました。
1人で何役も演じることが出来、声色も変わって、その場で気づかないほどの役にハマっているなんて…何度見ても本場ブロードウェイのミュージカルはかっこいいなと身震いしました。

若者の葛藤を描いた青春物語

トイレットペーパーが飛び交ったり、ショーガールが出てきたりと終始コメディ要素の多い演目でしたが、最後になって、この作品が社会に不満を抱く若者の物語であることも分かって来ました。

若者の葛藤を描くミュージカル:パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
これは映画版のネタバレとなりますが、ゼウスの稲妻を盗んだ犯人は主人公の友達(デミゴット)で、神々が支配している今の世界は間違っていると思い、稲妻を盗む事で混乱を招いて今の世界を壊そうとします。
ミュージカル版は少しストーリーは変わってますが、最後は社会に不満が有るのならば自分から立ち上がってぶつからないといけないというメッセージで締めくくられます。主人公を含めた若者たちは神と人間の子供(デミゴット)であり、言い換えればどちらの世界にも入れない半端者です。時として間違った方向に進むこともありますが、自分の居場所を社会の中に作ろうとする彼らの姿に、コメディ要素はどこへやら、最後にはなぜか考えさせられている自分がいました。

低予算」と聞くとマイナスに考えてしましますが、工夫に富んだ演出で逆に笑いに変えていますし、7役も演じている各演者の様子などはまさに必見です。
繰り返しとなりますが、本作品は2020年1月5日までの期間限定公演ですので、期間中にニューヨークに来られる方は是非、観劇してください!

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料金:$160$79~

この作品は2020年1月5日までの期間限定公演です