Shubert Theatre(地図)
上演時間:約2時間35分(途中休憩1回あり)
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|基本情報
劇場:Shubert Theatre | 225 W 44th St, New York, NY 10036(地図) |
公演スケジュール | 火~日(日・水・土は昼公演あり) 休演日:月 |
初公演日 | 2018年11月1日:プレビュー 2018年12月13日:オープニング |
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|みどころ
5,000万部を超えた大ミリオンセラー初の舞台化
1960年に出版されたハーパー・リー(Harper Lee)による小説「アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)」は、出版された1960年にピューリッツァー賞を受賞し、初刊から今日まで一度も絶版されることなく読まれ続けられている、発行部数5,000万を超える大ミリオンセラー小説です。アメリカ近代文学のクラシック分野で最高峰とされる本作品の初の舞台化は、ミュージカル業界だけなく、小説、文学界においても非常に注目されている話題の新作ミュージカルです。
世代を超えて人種差別を考えさせられる作品
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|ストーリーあらすじ
舞台はアメリカ合衆国南部に位置するアラバマ州にある架空の街メイコーム。
その街で平和に暮らす父アティカス・フィンチ、兄ジェム、妹スカウトのフィンチ家は、スカウトが2歳の時に母親を心臓麻痺で亡くしてから、黒人女性カルパーニアを家政婦として雇っていました。
兄ジェムと妹スカウトが学校に通うようになり、平穏な日々が続けていたある日、2人は同級生や町の人々から嫌がらせを受けるようなります。事の発端は、弁護士である父アティカスがトム・ロビンソンという、白人女性に性的暴行を加えたとされる黒人青年の弁護を引き受けたからでした。この土地では人種差別主義が多く存在し、罪を犯した黒人はすぐに処刑すべきであり、黒人被告者を弁護する者は、同等の罪であるという認識が強く根付いていました。しかし父アティカスは、そんな昔ながらの風潮を押し切り、本当に被告が行ったのか真実を知るために彼の弁護を務めることを決意しました。
裁判を翌日に控えた晩、街の人々は裁判になる前に被告人トムを殺してしまおうと多く人が集まりました。しかし留置所の前には、父アティカスがまるで予知をしていたかのように椅子に座って新聞を読んでいたのです。そのおかげで、その場はなんとか回避できたのですが、実はその人々の中にはフィンチ家の家政婦カルパーニアもいたのです。
多くの人の人種差別への想いが重なり合う中、ついに裁判を迎える日が訪れます。白人主義の観客、陪審員の偏見で行なわれる裁判で、果たしてこの事件の真相は明らかになるのでしょうか…。
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|動画紹介
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|座席表
Shubert Theatre の座席表
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)|豆知識
アカデミー受賞者とトニー賞受賞者による豪華制作
過去の映画化ではアカデミー賞を受賞した「To Kill a Mockingbird」
原作者 ハーパー・リー(Harper Lee):プロフィール
1926年4月28日 – 2016年2月19日 アメリカ合衆国の小説家
アラバマ州モンローヴィルで生まれ。アラバマ大学で法律を学び、ニューヨークの航空会社で働くが、幼い頃からの夢であった小説を諦めることができず仕事を辞める。故郷である南部アラバマ州の生活に関する短編小説を書き始め、1960年に長編小説「アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)」を書き上げた。以降は小説を書くも作品を上梓せず、生涯でベストセラーとなった作品は「アラバマ物語」だけであったにも関わらず、アラバマ物語が社会に与えた影響は大きく、ハーパー・リーが81歳の時に、ジョージ・W・ブッシュ大統領から文化貢献への大統領自由勲章を授与された。
題名「To Kill a Mockingbird」の理由
本作品の題名「To Kill a Mockingbird」の”Mockingbird”とは、スズメ目マネシツグミ科の鳥モッキングバードのことで、主に南北アメリカと西インド諸島に生息しています。別名「モノマネドリ」とも呼ばれるモッキングバードは、他の鳥の声を真似てあざ笑う(英語:Mock)ことからこの名が付けられました。
「But remember it’s a sin to kill a mockingbird(和訳:覚えておくんだよ。モッキングバード(モノマネドリ)を殺すのは罪だということをね」
この言葉には、モッキングバードは、他の鳥のまねをすることから他をあざ笑う鳥と認識されているが、彼らは畑もあらさず美しい歌を聴かせてくれる存在なのだから、私たちの意思で身勝手に命を奪ってはいけないという意味が込められています。偏見や差別によって罪なき者の命を奪ってはならない、人種差別問題と正面から向き合うことの勇気が、本作品の題名「To Kill a Mockingbird」に込められています。
アラバマ物語 登場人物の関係図
今作品は英語のセリフも多く、裁判で使用する単語が飛び交います。
これから観劇を予定している方や英語が苦手な方には、登場人物の役割を理解してからご観劇されることをお勧めいたします。
役名 | 人物像 |
アティカス・フィンチ(Atticus Finch) | 正義感溢れる弁護士。スカウトとジェムの父親。白人の娘を暴行した黒人青年トム・ロビンソンを弁護することで、街中の人々から軽蔑される。 |
スカウト(Scout) | フィンチの娘。原作者のハーパー・リーがモデル。父アティカスが暴行容疑で捕まった黒人青年トム・ロビンソンを弁護したことで、同級生からいじめを受ける。 |
ジェム(Jem) | フィンチの息子。父アティカスが暴行容疑で捕まった黒人青年トム・ロビンソンを弁護したことで、同級生からいじめを受ける。 |
カルパーニア(Calpurnia) | フィンチ家政婦の黒人女性。家政婦をしながらも人種差別主義者として暴動に参加する。 |
ディル(Dill) | フィンチ兄妹の友達。小説家トルーマン・カポーティがモデル。近所に住むディルはスカウトとジェムの3人で良く遊ぶ仲。 |
トム・ロビンソン(Tom Robinson) | 黒人の青年。白人の娘を暴行した容疑で起訴されたところを、フィンチによって弁護される。本編の物語で問題発展の直接的な原因となる。 |
アーサー・ラドリー(Boo Radley) | “ブー”というあだ名で恐れられるフィンチ家の不気味な隣人。障害を持っていることから家に引きこもり、誰も彼については良く知らない存在。 |
メイエラ(Mayella) | トムに暴行を受けたと主張する白人の娘。状況証拠がない中でも彼女は黒人青年トム・ロビンソンを訴える。 |
ボブ・ユーエル(Bob Ewell) | メイエラの父親。黒人を弁護するフィンチ一家に敵意する。娘メイエラに黒人青年トム・ロビンソンが犯人であると口実を作らせる。 |
デュボース夫人(Ms. Dubose) | いつも不機嫌なフィンチ家の隣家に住む老婦人。スカウトとジェムに苦言をする。 |
アラバマ物語のキャストと制作スタッフ
作家 | Aaron Sorkin |
原作 | Harper Lee |
監督 | Bartlett Sher |
舞台デザイン | Miriam Buether |
照明デザイン | Jennifer Tipton |
衣装デザイン | Ann Roth |
音響デザイン | Scott Lehrer |
アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)の感想|口コミ情報
ミュージカル「アラバマ物語」に関する皆様からのご感想を紹介しております。
ご帰国された後にでもご一筆を賜れますと幸いです。口コミのコメントはリアルタイムに反映されます。皆様からの評価、コメントをお待ちしております。
ミュージカル「アラバマ物語」の総合評価
このミュージカルの口コミ
英語が難しいので観劇される方は是非原作映画を見ることをお勧めします。人種差別が薄れてきた時代だからこそできる舞台というものがありました。
舞台の装飾とかキャストの表情の一つ一つが物語を語っていて、見ていてドキドキ?する感じが止まらかった。ただ英語が難しいので予習する必要ありです。
原作を知らないと自分の英語力的にもかなりハードルが高い作品だと思いました。
小説と映画を知っていたので、流れ自体は問題なくついていけました。
肌の色が違うだけで、これだけ厳しい現実が過去にあったということ、
その時の歴史をもう二度と繰り返したくないと…とても考えさせられました。
手が出しにくい作品ですが、色んな方に観ていただきたいです。
原作の映画を見たことがあるのを思い出して今回観劇しました。さすがに前の昔の知識では舞台についていけないと思い、観劇前に復習をして見に行きました。英語は難しいですが、原作の物語に沿って話が進んでいくので、ここでこういっているんだろうなとか大体予想がつきます。映画でも感じましたが、やはり人種差別というものをすごく考えさせられる作品です。客席の中には泣いてる方もちらほらいました。人種のるつぼといわれるアメリカで黒人と白人の問題は、多くの人の心に強いメッセージを与えるものだと思いました。ぜひご感激される方は、原作の映画を見てから観劇されることをお勧めします。
考えさせられる作品
英語が難しいので観劇される方は是非原作映画を見ることをお勧めします。
人種差別が薄れてきた時代だからこそできる舞台というものがありました。
SENA.MI
非常に感動的で力強い作品でした。舞台の装飾とかキャストの表情の一つ一つが物語を語っていて、
見ていてドキドキ?する感じが止まらかった。ただ英語が難しいので予習する必要ありです。
Nozaki
原作を知らないと自分の英語力的にもかなりハードルが高い作品だと思いました。
小説と映画を知っていたので、流れ自体は問題なくついていけました。
肌の色が違うだけで、これだけ厳しい現実が過去にあったということ、
その時の歴史をもう二度と繰り返したくないと…とても考えさせられました。
手が出しにくい作品ですが、色んな方に観ていただきたいです。
yonezawa
原作の映画を見たことがあるのを思い出して今回観劇しました。さすがに前の昔の知識では舞台についていけないと思い、観劇前に復習をして見に行きました。英語は難しいですが、原作の物語に沿って話が進んでいくので、ここでこういっているんだろうなとか大体予想がつきます。映画でも感じましたが、やはり人種差別というものをすごく考えさせられる作品です。客席の中には泣いてる方もちらほらいました。人種のるつぼといわれるアメリカで黒人と白人の問題は、多くの人の心に強いメッセージを与えるものだと思いました。ぜひご感激される方は、原作の映画を見てから観劇されることをお勧めします。