Stage 42|基本情報
住所: | 422 W 42nd St New York, NY 10036(地図) |
開業: | 2002年 |
収容人数: | 499人 |
座席表: | ※クリックして拡大![]() |
Stage 42 劇場の歴史
ニューヨーク初のオフ・ブロードウェイ劇場
ステージ42(Stage 42)は、2002年に新しい住宅用タワーの一部として、ニューヨーク最大の劇場運営会社「シューベルト・オーガニゼーション(The Shubert Organization)」によって建設されました。当時「リトル・シューベルト劇場(Little Shubert Theatre)」の名にて開業したこの劇場は、ニューヨークで建設された最初のオフ・ブロードウェイ劇場です。100~499席の劇場をオフ・ブロードウェイ、500席以上を(オン)ブロードウェイ、で区別されますが、規定最大収容人数である499席を擁するこの劇場は、同じくシューベルト・オーガニゼーションが所有する「ニュー・ワールド・ステージ(New World Stages)」と並んで、一番メジャーなオフ・ブロードウェイの劇場として知られます。
42丁目の治安改善政策の一貫として
しかし、1980年代後半までタイムズ・スクエア周辺は、売春婦がうろついていたり、重犯罪が多発する危険地区となっていて、マンハッタン一番の危険地域とされていました。その後、90年代に入ると、ニューヨーク市長ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)率いる非営利団体「新42丁目(New 42nd Street)」が、42丁目の活性化を目的とした劇場再建築計画「The Redevelopment of 42nd Street」を打ち出し、42丁目の7番街と8番街の間に治安改善を目的とした7つの劇場の再開発を行いました。
その政策の波に乗るようにして、当時からブロードウェイ最大の劇場所有団体であったシューベルト・オーガニゼーションは、元々収容人数500席以上の劇場しか所有していなかったこともあり、この42丁目にニューヨーク初のオフ・ブロードウェイ劇場としてリトル・シューベルト劇場を建築しました。
これは、シューベルト・オーガニゼーションにおいて、1928年設立のエセル・バリモア劇場(Ethel Barrymore Theatre)以来、約74年ぶりとなる劇場建築となりました。
この時代についてもっと詳しく ▶︎
オフ・ブロードウェイ劇場街:シアター・ロウの結成
↓ 画像をクリックすると地図中①~⑫の詳細ページへ移動します。
その後、このリトル・シューベルト劇場を筆頭に、42丁目の9番街から11番街にかけて数多くのオフ・ブロードウェイ劇場が建設され、現在では12つの劇場が立ち並んでいます。42丁目沿いに密集して建てられたオフ・ブロードウェイ劇場街を今日では「シアター・ロウ(Theatre Row)」と呼んでいます。アラジンやオペラ座の怪人といった王道ミュージカルとは違い、比較的小さい劇場で安価に観劇することのできるオフ・ブロードウェイは、その気軽さに惹かれて世界中から多くの旅行者が駆けつけています。リトル・シューベルト劇場は、2015年に現在の劇場名「Stage 42」に改名し、ニューヨークの街を活気づけるエンターテイメントの場所として、そして治安を維持する重要な役割を果たしています。
シアター・ロウについて詳しく ▶︎
シアター・ロウについて詳しく ▶︎
大規模な劇場と変わらない大きさのステージを持つ小劇場
ステージ42の注目すべき特徴は、ステージへの広さと優れた視界を提供する座席を備えた舞台の造りです。
ステージとオーケストラが演者のために伴奏をする舞台オーケストラピットは、多くのオン・ブロードウェイの劇場の大きさに匹敵するほどの広さを兼ね備えています。
オン・ブロードウェイの劇場では収容人数が1000人前後の規模のため、舞台の一部を見ることのできない座席や3階席などの上から舞台を見下ろす形の座席がどうしても生まれてしまいますが、このステージ42では、収容人数が500人未満にも関わらず、オン・ブロードウェイ劇場と同じくらいのステージの広さを完備しているため、どの座席からでも死角が存在せず舞台の端から端まで見渡すことができます。
オン・ブロードウェイの劇場では収容人数が1000人前後の規模のため、舞台の一部を見ることのできない座席や3階席などの上から舞台を見下ろす形の座席がどうしても生まれてしまいますが、このステージ42では、収容人数が500人未満にも関わらず、オン・ブロードウェイ劇場と同じくらいのステージの広さを完備しているため、どの座席からでも死角が存在せず舞台の端から端まで見渡すことができます。
この劇場の設計を担った建築家ヒュー・ハーディ(Hugh Hardy)は、アメリカの劇場、舞台芸術の会場、そして文化施設の設計を主に活動していた建築家です。ニューヨークの劇場建築を中心に手掛けていた彼の代表作には、「ラジオシティ・ミュージックホール(Radio City Music Hall)」の改装、「ニュー・アムステルダム劇場 (New Amsterdam Theatre)」「ニュー・オーディエンス劇場(Theatre for a New Audience)」「ロウ劇場(Theatre Row)」などが挙げられます。
Stage 42で上演された過去の作品
上演開始日 | 演目 |
2002年12月18日~2003年1月5日 | Tommy Tune: White Tie and Tails |
2003年3月26日~2003年7月20日 | Hank Williams: Lost Highway |
2004年3月8日 | Autobahn |
2004年3月23日 | Harlem On My Mind |
2003年11月11日~2004年6月27日 | Fame on 42nd Street |
2005年2月22日~2005年5月29日 | Shockheaded Peter |
2005年10月31日~2005年11月13日 | Captain Louie |
2007年9月27日~2008年1月27日 | Three Mo’ Tenors |
2010年7月21日~2010年8月29日 | Viagara Falls |
2011年1月5日~2011年1月9日 | Dracula |
~2011年8月31日 | Afraid of the Dark |
2013年6月4日~2013年9月1日 | Potted Potter |
2013年9月13日~2013年12月22日 | Lady Day |
2014年4月5日~2014年6月8日 | Under My Skin |
2015年9月26日~2016年8月07日 | トリップ・オブ・ラブ |
2018年7月6日~2018年11月4日 | Smokey Joe’s Cafe |
2019年2月11日~2020年1月5日 | 屋根の上のバイオリン弾き |