ディズニー・シアトリカル・プロダクションズの解説

Disney Theatrical Productions Limited (DTP) – ブロードウェイミュージカルの会社案内

ブロードウェイミュージカルのディズニー・シアトリカル・プロダクションズ

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズの基本情報

ディスニー・ブロードウェイ(Disney Broadaway)の運営会社

ディスニー・ブロードウェイ ディズニー・シアトリカル・プロダクションズ(Disney Theatrical Productions)は、ウォルト・ディズニー・カンパニー(The Walt Disney Company)のディズニー映画を手がけるウォルト・ディズニー・スタジオ)(The Walt Disney Studios)の子会社として1993年に設立しました。自身の劇場は所有しておりませんが、設立から現在まで、ディズニーを代表する作品の演劇・ミュージカル制作を手掛けており、別名「ディスニー・ブロードウェイ(Disney Broadaway)」とも呼ばれています。

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズの歴史

映画「リトル・マーメイド」からディズニー停滞期を脱出してミュージカル事業を本格化

ディズニー初ミュージカル作品「美女と野獣(Beauty and the Beast)」と「ライオンキング(Lion King)」 今日では誰もが知っている大手アニメーション会社「ディズニー」ですが、実はミュージカル制作事業を本格化するまでには、アニメ分野において事業に停滞していた時期がありました。

1966年、世界的に有名なキャラクター「ミッキーマウス」の生みの親であり、ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立者ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の死去、ウォルト・ディズニー・カンパニーは、1970年代から1980年代にかけて、アニメのヒット作品に恵まれずの事業の停滞が続いていました。そこで、当時のウォルト・ディズニー・カンパニーの最高経営責任者であったマイケル・ダマン・アイズナー(Michael Dammann Eisner)は、映画・アニメ・テーマパークなどの全事業を立て直したうえで、自身が大学で演劇を専攻していたこともあり、実際の人間がキャラクターを演じる演劇を新規事業として取り入れる事を決意します。

マイケルは、初制作となる1989年公開の映画「リトル・マーメイド(The Little Mermaid)」制作のために、劇場制作者ピーター・シュナイダー(Peter Schneider)とオフ・ブロードウェイロングラン作品の1つである「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(Little Shop of Horrors)」の共同制作者ハワード・アッシュマン(Howard Ashman)アラン・メンケン(Alan Menken)を起用した結果、世界中で大ヒットを起こし、ハワードとアランによる楽曲は、アカデミー作曲賞、アカデミー歌曲賞、ゴールデングローブ賞/作曲賞、ゴールデングローブ賞 主題歌賞を受賞するに至りました。この快挙をきっかけにウォルト・ディズニー・カンパニーは、映画からミュージカルへの事業展開を本格的に開始、1993年3月にディズニー史上初となる自社作品のミュージカル化を発表、同時に「ディズニー・シアトリカル・プロダクションズ」」を創立し、当時ディズニーパークのライブ責任担当者であったロン・ローガン(Ron Logan)を社長に抜擢しました。

ディズニー初ミュージカル作品「美女と野獣(Beauty and the Beast)」

ディズニー初ミュージカル作品「美女と野獣(Beauty and the Beast)」 第1作品目となるミュージカル、1994年4月18日に開幕した「美女と野獣(Beauty and the Beast)」は、1999年9月5日までパレス劇場(Palace Theatre)にて公演を行い、同年11月16日から2007年7月29日までルント・ファンテン劇場(Lunt-Fontanne Theatre)で公演した結果、公演回数5,461回を記録し、ブロードウェイロングラン作品として成功を収めます。この演目には、制作費約12億ドル(約1,300億円:当時のミュージカルでは最も高い制作費用)がかかっていますが、現在もディズニーのミュージカルは、膨大な費用を掛けた大作になることで有名です。

ミュージカル「美女と野獣」の楽曲は、映画「リトル・マーメイド」と同様ハワードとアランが手掛け、彼らは初となるミュージカル制作にあたり、アニメ映画史の中で記録的な興行を叩きだした「リトル・マーメイド」やブロードウェイで成功を収めたヒット作品「オペラ座の怪人(he Phantom of the Opera)」「キャッツ(Cats)」「レ・ミゼラブル(Les Miserables)」の楽曲を参考に、本作品の音楽制作に取り掛かりました。

その結果、ハワードとアランは、同年のトニー賞でトニー賞オリジナル楽曲賞にノミネート、その他8部門でノミネートし、アカデミー賞の作曲賞と歌曲賞を受賞しました。しかし、ハワードはミュージカル「美女と野獣」製作時に重度のエイズ(HIV)にかかっており、最後の入歌「愛の芽生え(Something There)」の収録時点で、既にベッドから出られないほど症状が悪化、亡くなる寸前ま作詞家として携わりますが、ミュージカル「美女と野獣」の完成を見届けることなく帰らぬ人となってしましまいました。ハワードは1992年公開の映画「アラジン(Aladdin)」の挿入歌の「ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World)」や「アラビアン・ナイト(Arabian Nights)」の作詞も請け負っていましたが、作詞は完成することなく、相方のアランが作業を引継ぎました。

ディズニー作品とニュー・アムステルダム劇場

1995年に、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズは、当時のニューヨーク知事ルドルフ・ジュリアーニ氏(Rudolph William Louis)から、荒れ果てたタイムズ・スクエア周辺の治安改善とディズニーを中心にブロードウェイ番街(Theater District)の再構築を叶えるため、10年以上完全に放置されていたニューアムステルダム劇場(New Amsterdam Theatre)の契約の話を貰います。ディズニーの最高経営責任者マイケル・アイスナーの劇場視察とジュリアーニ市長の猛烈な交渉から、1995年5月にディズニー・シアトリカル・プロダクションズは、ニュー・アムステルダム劇場と49年間の専属契約を結び、約18ヶ月の歳月と80億円と莫大な資金を投じて、廃れ果てたニューアムステルダム劇場の改装工事が行われました。

ディズニー初ミュージカル作品「メリーポピンズ」 再構築されたニュー・アムステルダム劇場では、1997年11月13日に、改築後の初となるディズニー作品「ライオンキング(Lion King)」が開幕、トニー賞ミュージカル作品賞を含め6部門で受賞、6部門でノミネートしました。

ミュージカル「メリー・ポピンズ(Mary Poppins)」の公演によりミンスコフ劇場(Minskoff Theatre)に移行し、現在も公演が行われているブロードウェイを代表するロングラン作品の1つです。現在は、2014年3月20日公演開始の「アラジン(Aladdin)」が公演中となり、ブロードウェイを代表とする劇場の1つとして生まれ変わりました。

ディズニー・ルネサンス(Disney Renaissance)時代へと突入

映画「リトル・マーメイド」そしてミュージカル「美女と野獣」からブロードウェイミュージカルを成功させたウォルト・ディズニー・カンパニーは、1989年から1999年までの間に、大ヒット映画「アラジン(Aladdin)」「ライオン・キング(Lion King)」「ヘラクレス(Hercules)」「ターザン(Tazan)」を含める10作品を公開し、ディズニー・ルネサンス(Disney Renaissance)と呼ばれるディズニーブランドの人気を取り戻した時代へ突入、世界を代表するエンターテイメントとしてその地位を確立します。

ミュージカル「ライオンキング」の公演を行っていたディズニー・シアトリカル・プロダクションズは、同時期に、「メリー・ポピンズ」「ターザン(Tazan)」のミュージカル公演も行っており、2007年11月3日公開の「リトル・マーメイド(The Little Mermaid)」の公演を気に、ブロードウェイ制作の活動を一時中断します。その後、2012年3月29日にネダーランダー劇場(Nederlander Theatre)にて「ニュージーズ(Newsies)」のブロードウェイミュージカル作品で活動を再開し、2018年2月からは、世界中で大ヒットした映画「アナと雪の女王(Frozen)」のミュージカル公演が始まりました。

世界的成功を収め、輝かしい栄光を築き上げてきたウォルト・ディズニー・カンパニーの知られざるブロードウェイの歴史は、ドキュメンタリー映画「Waking Sleeping Beauty」で映画化されています。ディズニー・シアトリカル・プロダクションズは、今日のブロードウェイを築き上げたともいえるニューヨークを代表するミュージカル制作会社です。

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズの業務内容

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズ は、ディズニー作品のミュージカル制作だけでなく、現在ブロードウェイにて公演中の「ライオンキング」「アラジン」「アナと雪の女王」のチケット販売はもちろん、その他様々な活動を行っています。

世界規模で行われるディズニー・ブロードウェイのツアー公演

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズによるディスニー・ブロードウェイ作品は、ブロードウェイ(ニューヨーク)だけでなく世界各国で遠征公演が行われています。ディズニー・ブロードウェイの第1作品目となる「美女と野獣」は、ブロードウェイ開幕後、オーストラリア・メルボルンから初まり、ロンドン、トロント、メキシコシティ、マドリード、ミラノ、サンパウロおよび全米公演などを含む世界13カ国115都市で上演されており、日本では1995年に劇団四季によって上演されました。この大規模な興行の結果、世界中で約4,000万人以上が観劇し、興行収入約17億ドル(約1,805億円)を叩き出しました。

ロンドンのロイヤル・ナショナル劇場で公演中のピノキオ また、ブロードウェイ作品の海外公演だけでなく、他地域限定のミュージカル制作も行っています。過去に、ニュージャージー州のペーパー・ミル・プレイハウス(Paper Mill Playhouse)で「ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)」、シカゴのグッドマン劇場(Goodman Theatre)とボストンのハンティントン劇場(Huntington Theatre)で「ジャングル・ブック(The Jungle Book)」、ロンドンのロイヤル・ナショナル劇場(Royal National Theatre)で「ピノキオ(Pinocchio)」などが公演されています。

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズのブロードウェイ作品一覧

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズは、設立から現在までいくつものミュージカルを制作し、世界各国で公演を行っています。以下では、その内ブロードウェイで公演されたミュージカル作品をいくつか紹介します。リンク先で作品の詳細もご確認頂けます。

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