リチャード・ロジャース劇場の基本情報
リチャード・ロジャース劇場(Richard Rodgers Theatre)の最寄駅、座席表などの基本情報です。
住所 : | 226 W 46th St, New York, NY 10036(地図) 46ストリート沿い、7番街と8番街の間 |
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創設 : | 1925年 |
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収容人数 : | 1,380人 |
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座席表 : | ※クリックして拡大できます |
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リチャード・ロジャース劇場の行き方・アクセス
リチャード・ロジャース劇場への行き方は、ニューヨーク公共地下鉄(MTA)を利用するのが一般的です。
公演時間が近づくと劇場周辺は大変混み合いますので、地下鉄で行かれる方も、タクシーで行かれる方も時間に余裕を持ってお出かけください。
地下鉄の最寄駅 :
路線の「49st」駅から徒歩5分ほど
路線の「50 St」駅から徒歩8分ほど
路線の「50 St」駅から徒歩8分ほど
「42st – Times Square / Port Authority」駅は、構内が広い駅ですので、時間に余裕を持ってお出かけください。
リチャード・ロジャース劇場の地図
以下は、リチャード・ロジャース劇場(Richard Rodgers Theatre)の地図です。
リチャード・ロジャース劇場の歴史
「チャニンの46丁目劇場」として創業
リチャード・ロジャース劇場(Richard Rodgers Theatre)は、1925年に「チャニンの46丁目劇場(Chanin’s 46th Street Theatre)」という名で創設されました。当時、ニューヨークの不動産開発で名の知られた
チャニン兄弟は、1920年代に入った頃からショービジネスにも参入し、手始めとしてこのチャニンの46丁目劇場を建設しました。
彼らは、他にもジョン・ゴールデン劇場(John Golden Theatre)、バーナード・ジェイコブス劇場(Bernard B. Jacobs Theatre)、マジェスティック劇場(Majestic Theatre)などの建設を手掛けたことでも知られており、ブロードウェイの歴史において欠かせない人物です。
チャニンの46丁目劇場は、1925年の創設当初に公演した「The Greenwich Village Follies」から始まり、1926年の「Is Zat So?」、1927年のヒット作「Good News」などで人気を博しました。
しかし、チャニン兄弟は間もなく「チャニンの46丁目劇場」を大手劇場運営会社であるシューベルト・オーガニゼーションへ貸し出し、1931年には同社に買収され、劇場名「46丁目劇場(the 46th Street Theatre)」という名で運営が始まりました。
所有者が幾度も変わるもトニー賞受賞作品を輩出し続ける
1945年には不動産投資家で慈善家のロバート・ドーリング(Robert W. Dowling)が「46丁目劇場」の所有権を買い取りました。ドーリングは、1932年から1957年まで映画館として使用されていたルント・フォンテン劇場(当時グローブ劇場)をミュージカルの劇場への復活を成功させた立役者の一人で、1948年の第2回トニー賞特別賞を受賞した人物です。
1950年にはミュージカルコメディ作品「ガイズ&ドールズ(Guys and Dolls)」の公演が始まり、3年間で1,200公演のヒット作となり、第5回トニー賞ミュージカル作品賞を含む5部門を受賞するまでになりました。
1960年にはプロデューサーのレスター・オスターマン(Lester Osterman)が劇場を購入し、1961年に「努力しないで出世する方法(How to Succeed in Business without Really Trying)」を1,417回公演し、第16回トニー賞ミュージカル作品賞を含む7部門を受賞、1969年公演の「1776」でもトニー賞ミュージカル作品賞を受賞しました。1978年には同業のステフェン・フリードマン(Stephen R. Friedman)とアーウィン・メイヤー(Irwin Meyer)に売却しました。
大手運営会社の最も稼ぐ劇場として君臨
その後、1981年にシューベルト・オーガニゼーションに次いでニューヨークで2番目に大きい劇場運営会社の
ネダーランダー・オーガニゼーション(Nederlander Organization)が、46丁目劇場を買収して改装工事を行いました。
さらに、1990年には作曲家のリチャード・ロジャースに敬意を表し、劇場名を
「リチャード・ロジャース劇場(Richard Rodgers Theatre)」へと改名しました。現在もネダーランダー・オーガニゼーションの所有する約20個の劇場の中で最も稼ぐ劇場として活躍しています。
トニー賞16部門ノミネートを果たした「ハミルトン」
創設以来、数多くのトニー賞受賞作品を世に送り出してきたリチャード・ロジャース劇場ですが、中でも、2015年初演のミュージカル「ハミルトン」は、ノミネート数が史上最多、受賞数は歴代2番目という快挙を成し遂げました。
「ハミルトン」は、アメリカ建国の父の1人となったアレクサンダー・ハミルトン(Alexander Hamilton)の生涯を描いたヒップ・ホップ・ミュージカル作品。第70回(2016年)トニー賞で最優秀作品賞を含む最多の16ノミネート(全部門ノミネート)、11部門の賞を受賞しました。
それまでのリチャード・ロジャース劇場史上だけでなく、ブロードウェイのミュージカル史上最高のミュージカルと言われており、トニー賞受賞から2年以上経過した後もチケットが入手困難な状態でした。
リチャード・ロジャース劇場の建築スタイル
チャニン兄弟が考案したスタジアムシーティングを採用
当時の劇場の入口は、座席やチケット価格によって分けられており、裕福ではない家庭に育ったチャニン兄弟はいつも劇場脇の入口から入場し、安価な後方の端にある座席に座り、劇場にいるにも関わらず居心地が良くなかったことを覚えていました。
そこで、チャニン兄弟は後方の座席に座る観客でも舞台がよく見えるようにするために、これまでの座席配置を一新する、スタジアムシーティング(stadium seating)を考案しました。チャニン兄弟は、当時の劇場建築の最高峰と言われたハーバート・クラップに劇場建設を依頼し、スタジアムシーティングを採用して設計するよう要望を伝えたとされています。
クラップは、オーケストラ席を2つのブロックに分け、前から12列目(L列目)以降の後方ブロックからでもステージをより見やすくするため、座席の角度を上げ、階段を使って上がるほど高い位置に設定して設計しました。
その結果、オーケストラ席後方からでも、まるでメザニン席に座っているかのような視界を確保することに成功し、同劇場では、改装後も変わらずスタジアムシーティングを使用しています。ちなみに、今日では劇場のみならず、球場やコンサート会場などでも当然の如くスタジアムシーティングを採用していますが、この劇場で始まったことから「シアター・シーティング(Theatre Seating)」とも言われます。
また、1920年代頃まで各劇場の入口は複数箇所存在し、チケット価格や座席によって入口が異なる事が一般的でしたが、チャニン兄弟はチケット価格や座席の場所によって入口を分けることをせず、正面入口1箇所から入場するよう設計を依頼しました。
クラップは、現存する劇場のうちの15個以上を手掛けた劇場建設の第一人者で、彼は劇場の持つ空間を最大限に活用することを得意としました。代表的な例では、劇場内部の構造をずらして設計したアンバサダー劇場と、スタジアムシーティングを採用したリチャード・ロジャース劇場が挙げられ、当時としては斬新なアイデアで建築されたことで知られます。
リチャード・ロジャースについて
ブロードウェイ伝説のコンビ「ロジャース&ハマースタイン」の1人
リチャード・ロジャース(Richard Charles Rodgers)はニューヨーク州クイーンズ地区出身の作曲家で、1902年6月28日にドイツ系ユダヤ人の外科医の父を持つ家庭に誕生しました。6歳でピアノを習い始め、15歳で高校生の頃には、初めて自ら作曲し、同年にはアマチュアのレビュー(小喜劇)へ楽曲を提供するなど、作曲家としての才能を徐々に開花させました。
1918年、16歳という若さでコロンビア大学へ進学して間もなく、作曲家のオスカー・ハマー・ステイン2世(Oscar Hammerstein II)とロレンス・ハート(Lorenz Hart)の2人を兄からの紹介を受け、それ以降は彼らと共同で作曲を行うこととなりました。
1925年、作曲ロジャースと作詞ロレンス・ハートが制作した楽曲「Manhattan」が大ヒットしたことから始まり、エルヴィス・プレスリーやボブ・ディランがカバーした事でも知られる「Blue Moon」(1934)、トニー・ベネットが1973年にカバー曲を出した「Isn’t It Romantic?」(1932)、フランク・シナトラが1957年にカバーしたことでも有名な「Bewitched, Bothered and Bewildered」(1940)など数々の共同作曲でヒット曲を世に送り出しました。
しかし、43年のロレンス・ハート死後からは、ロジャースはオスカー・ハマー・ステイン2世との共同作曲を開始し、後に
ブロードウェイ伝説のコンビ「ロジャース&ハマースタイン」と称されるほど、彼らの音楽は現代の音楽にも多大な影響を与えたと称賛されています。
また、ロジャースはテレビのエミー賞(Emmy Awards)、音楽のグラミー賞(Grammy Awards)、映画のオスカー賞(Oscar Awards)、ミュージカルのトニー賞(Tony Awards)の各ショービジネス界の最高峰の賞を初めて、全て受賞した人物としても知られています。
4個の賞の頭文字から取って「EGOT」と呼ばれており、EGOT受賞者は複数いるものの、彼はEGOTと合わせ、ピューリッツァー賞、ゴールデングローブ賞までも受賞しています。この6つの賞を全て受賞したのは、同じく作曲家のマーヴィン・ハムリッシュ(Marvin Hamlisch)と合わせてたった2人しか存在しません。
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