Broadhurst Theatre ブロードハースト劇場の詳細

トップ建築士のこだわりが光るブロードウェイ劇場。「キャバレー」や「レ・ミゼラブル」などの名作も上演された。

ブロードウェイミュージカルのブロードハースト劇場

ブロードハースト劇場の基本情報

ブロードハースト劇場(Broadhurst Theatre)の最寄駅、座席表などの基本情報です。

住所 :235 W 44th St, New York, NY 10036(地図
44ストリート沿い、ブロードウェイと8番街の間
創設 :1917年9月27日
収容人数 :1,218人
座席表 :※クリックして拡大できます
ブロードハースト劇場の座席表

ブロードハースト劇場の行き方・アクセス

ブロードハースト劇場への行き方は、ニューヨーク公共地下鉄(MTA)を利用するのが一般的です。
公演時間が近づくと劇場周辺は大変混み合いますので、地下鉄で行かれる方も、タクシーで行かれる方も時間に余裕を持ってお出かけください。

地下鉄の最寄駅 :

N R W 路線の「49st」駅から徒歩8分ほど

1 2 3 7 A C E N Q R W 路線「42st – Times Square / Port Authority」駅から徒歩8分ほど

「42st – Times Square / Port Authority」駅は、構内が広い駅ですので、時間に余裕を持ってお出かけください。

ブロードハースト劇場の地図

以下は、ブロードハースト劇場(Broadhurst Theatre)の地図です。

ブロードハースト劇場の歴史

世界恐慌中も劇場として運営を続けたブロードハースト劇場

ブロードハースト劇場(Broadhurst Theatre)は、1917年9月27日に脚本家のジョージ・ブロードハースト(George Howells Broadhurst)が、後にブロードウェイ最大の運営会社「シューベルト・オーガニゼーション」を作るシューベルト兄弟とともに共同で建築しました。劇場の名前は、ジョージ・ブロードハーストから由来しています。

オープン当初に公演した作品「ターザン(Tarzan of the Apes)」では、生きたライオンと猿を実際に出演させた事で観客に大きなインパクトを与え、ブロードハースト劇場の名を轟かせました。1930年頃に世界大恐慌がブロードウェイの劇場全体を襲った際には、他の劇場が映画館やバーレスクへ姿を変えていく中で、ブロードハースト劇場はその流れに負けず「劇場」として生き残り続けました。

ブロードウェイ最大の運営会社:シューベルトオーガニゼーション

大手劇場運営会社シューベルト・オーガニゼーションが現在所有している数多くの劇場の中でも人気のあるこのブロードハースト劇場は、ニューヨーク市歴史建造物保存委員会によってランドマークとして指定を受けています。シューベルト兄弟は、元々東ヨーロッパのロシア帝国から移民してきたユダヤ系アメリカ人です。

3人兄弟は貧しい家庭で育ったため、10歳になる前から働くことを余儀なくされましたが、幸運にも劇場運営ビジネスを学ぶ機会に恵まれ、その経験から兄弟3人で劇場運営ビジネスに乗り出しました。ブロードハースト劇場を建設した1910年代後半から、マンハッタンの44~45丁目一帯を自身が運営する劇場で埋め尽くそうとする動きが活発になり、以来100年以上の歴史が続くブロードウェイ劇場運営会社の帝国を築き上げる事になります。

また、シューベルト兄弟は、ブロードハースト劇場を創設して2週間も経たない内に、すぐ裏手にジェラルド・ショーンフェルド劇場を創設しました。当時のブロードウェイ劇場の建築ラッシュを率先したシューベルト兄弟の活躍を詳細ページにまとめていますので、是非一度ご一読ください。

キャバレーなど多くのトニー賞作品を公演

これまでこの劇場では数々の有名作品が上演されてきましたが、1966年に「キャバレー(Cabaret)」が世界初公演され、「半裸で踊る劇なんて誰も興味ないだろう」という世間の予想をよそに大成功を収め、翌年の1967年の第21回トニー賞最優秀ミュージカル賞を受賞するに至りました。

その後も、1981年の第35回トニー賞演劇作品賞を筆頭に複数部門を受賞したヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの物語を描いた「アマデウス(Amadeus)」や、1993年には第47回トニー賞ベストミュージカル作品賞に輝いた「蜘蛛女のキス(Kiss of the Spider Woman)」など、トニー賞受賞作品が多く生まれた劇場となっています。

2006年11月9日には、第41回トニー賞8部門受賞作品である「レ・ミゼラブル(Les Miserable)」のリバイバル公演が開幕し、2002年には第56回トニー賞受賞作品を含む複数部門でノミネートされた「マンマ・ミーア!(Mamma Mia!)」が2013年に再演されるなど、有名作品のリバイバル作品の上演劇場としても知られています。

ブロードハースト劇場の建築スタイル

商業目的が伺えるシンプルな劇場デザイン

シューベルト兄弟は、この劇場のデザインを当時ミュージカル業界で有名だった劇場建築士ハーバート・クラップに依頼しており、クラップの師であるヘンリー・ハーツがデザインしたシューベルト劇場やブース劇場と同じシンプルなレンガ調のスタイルが特徴です。特に、当時劇場ビジネスにおいて金儲けに長けていたシューベルト兄弟は、人気で収益性の高いプロダクションに劇場を貸し出して収入を得る事を目的として、このブロードハースト劇場建てた事で有名です。

この劇場を建てるにあたってはお金を極力かけないことを最優先して、外装はレンガやセラミックなどの素材を使用し建てられ、他の劇場と比較しても内装はシンプルで華やかさはあまりなく、劇場内の壁や天井には柄もほとんどありません

他の劇場は大理石やティファニー製のインテリアアイテムを用いて高級感や豪華さを自慢げに披露するのに対し、あくまで低価格かつシンプルにこだわって建設されましたが、華やかな内装が目を奪わない点が、逆にまた舞台の演技に集中して入りやすいという声もあります。

ハーバート・クラップが初めて単独でデザインに取り組んだ劇場

1920年代初期のブロードウェイ劇場デザインの代名詞といえばハーバート・クラップと言えます。 クラップはシューベルト兄弟がブロードウェイに建築した劇場の内、12個の建築デザインを手がけましたが、その中でもこのブロードハースト劇場こそ、彼が初めて単独で建築デザインに取り組んだ劇場でした。

あまり知られていない話ですが、ブロードハースト劇場の外から見える立派な鉄製のベランダ通路には、これまで一度も人が立った事がありません。これは、人が歩くためのものではなく、クラップがあくまでデザインの一環として設置したものであり、今日でも彼のデザイン性へのこだわりと遊び心が垣間見えます。

劇場内部は、クラップが建築したブロードウェイの数々の劇場とはかけ離れてシンプルに作られましたが、あくまで商業目的を最優先としたシューベルト兄弟の注文に完璧にマッチした建築デザインでした。

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