ブロードウェイの演劇賞、トニー賞の解説と受賞作品の紹介
トニー賞とは、その年の優れたブロードウェイのプロダクション(作品)や俳優、制作者に送られるアメリカの演劇界で最も栄誉のある賞です。映画のアカデミー賞、音楽のグラミー賞、テレビのエミー賞と並び、アメリカのエンターテイメント業界の中で最も重要な賞の一つです。
あっとブロードウェイでは、1949年から現在に至るまでの歴代受賞作品と受賞者、その年のノミネート作品、特別賞の受賞者など全てを一覧にしております。以下のリンク先よりぜひご覧下さい。
トニー賞が開始された1947年当時は、非営利組織「アメリカン・シアター・ウィング(The American Theatre Wing)」の取締役のみ投票権を持っていましたが、現在は約800人にまで投票者が増えています。主な投票者は以下が挙げられます。
トニー賞受賞というお墨付きが付くとプロモーションが有利になったり、観光客への良い宣伝になったりするため、投票権を持つプロデューサーがビジネスとして儲かるかどうかに重視して投票しており、芸術性が正当に評価されていないという批判も最近ではよくされています。
司会者によるスペシャルパフォーマンス(前座)が毎年の恒例となっているトニー賞では、毎年司会者に誰が選ばれるか話題になります。
トニー賞授賞式の司会者に選ばれるには、タレント歴(俳優・女優・司会者)や脚本家や映画監督、プロデューサーとしても経験豊富、かつ観客を楽しませる笑いのセンスが必要となります。トニー賞授賞式の司会者に選ばれるだけでもかなりの栄誉で、その人のキャリアに大きく繋がると言われています。
例えば、2014年度のトニー賞授賞式では人気俳優のヒュー・ジャックマン、2019年度のトニー賞授賞式ではアメリカの人気トーク番組「ザ・レイトショー」の司会を務めるジェームス・コーデンが司会を務め話題となりました。
トニー賞の正式名称は「The Antoinette Perry Award for Excellence in Theatre」といいます。
非営利組織アメリカン・シアター・ウィング(The American Theatre Wing)の創設者の1人である、Antoinette Perry(アントワネット・ペリー)の名前に由来しており、彼女の愛称である“トニー(Tony)”を使い、トニー賞と呼ばれています。
現在のトニー賞は、「ミュージカル(Musical)」と「演劇(Play)」に分かれて、基本となる24部門と特別賞(年によって変更する場合あり)から構成されています。ミュージカルは役者が舞台の上で歌とダンスを繰り広げながら演技をすることを指し、演劇は役者がセリフのみで舞台を演じることを指します。
尚、部門は年によって改編されることもあり、カテゴリーが追加されたり、名前を変えることも多々あります。
総合的にてみて最も優秀なミュージカル作品が対象
ミュージカル作品において最も優れた脚本家が対象
過去にブロードウェイにて公演されたことがあるミュージカル作品の再演が対象
ミュージカル作品において主演を務めた男優が対象
ミュージカル作品において主演を務めた女優が対象
ミュージカル作品において助演を務めた男優が対象
ミュージカル作品において助演を務めた女優が対象
ミュージカル作品において、劇の舞台装置、衣装、演出家の意向を汲んで制作する指揮家が対象
ミュージカル作品において最も優れた衣装担当が対象
ミュージカル作品において最も優れた照明担当が対象
ミュージカル作品において最も優れた演出家が対象
初演の作品で作成された楽曲が対象
作品の振付担当が対象
優れた編曲作品が対象
総合的にてみて最も優秀な演劇作品が対象
過去にブロードウェイにて公演されたことがある演劇作品の再演が対象
演劇作品において主演を務めた男優が対象
演劇作品において主演を務めた女優が対象
演劇作品において助演を務めた男優が対象
演劇作品において助演を務めた女優が対象
演劇作品において最も優れた演出家が対象
演劇作品において、劇の舞台装置、衣装、演出家の意向を汲んで制作する指揮家が対象
演劇作品において最も優れた衣装担当が対象
演劇作品において最も優れた照明担当が対象
ニューヨーク市以外にある地方劇場の功績を称える賞
ボランティア活動に敬意を表す賞
演劇界への偉大な功績を称える賞
上記のカテゴリーに当てはまらない個人または団体の功績を称える賞
個人の功績の功績を称える賞
戦後の1947年に始まったトニー賞の最優秀ミュージカル作品賞に輝いた歴代受賞作を一覧で紹介しています。