こんにちは!11月のニューヨークはすでに気温10度前後となり冬まっしぐらの季節です。
今回は、念願のミュージカル「ディアー・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)」を観劇してきました!2017年度のトニー賞ミュージカル作品賞を含む6部門を受賞したこの作品は、公演開始から2年経過しても連日完売、チケット入手困難な大ヒットミュージカルです。今回、提携先から、昼公演(マチネ)と夜公演(ソワレ)の両方にご招待いただきましたので、公演劇場や、舞台の様子、感想、見どころまで全てをご紹介します。
ディアー・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)について
フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなど、数多くのソーシャルメディア(SNS)が身近な存在となった現代において、ネット社会に依存し、そこでしか自分の存在意義を作ることのできない思春期の少年と、それを取り巻く人間関係を描いた作品「ディアーエヴァンハンセン」。人生において大切なものとは何かを改めて考えさせてくれる作品です。
2017年のトニー賞で6部門受賞
SNSが世界中で繁栄した今、誰とでもどこでも話せる環境の裏に、必ずしも「孤独」を感じている人は多いはず。
年齢性別を超え、社会との繋がりのあり方を考えさせられる本作品は、多くの人々の心を揺るがせました。
詳細ページではさらに詳しくあらすじや見どころを紹介しているので、是非ご確認ください。
上演劇場はミュージック・ボックス劇場
ミュージック・ボックス劇場(Music Box Theatre)
住所:239 W 45th St, New York, NY 10036
ミュージックボックス劇場の歴史や特徴などについて詳しくは、劇場詳細ページをご覧下さい。
充実した公式グッズとバーを観劇前にチェック
ミュージックボックス劇場のグッズ売り場とバーは地下にあり、そこにはお手洗いと休憩所まで完備してあります。
広々とした地下には、一昔前に実際にステージ上で使用されていた、1912年製のクラシック・ピアノや絵画が飾られており、シンプルでありながらも18世紀のイギリス建築を彷彿とさせるデザインが特徴的です。
公式グッズは、高校生を舞台にした物語であることから、ノートや筆箱、野球ボールなど学校で使用できる小物類を多く販売しており、一番人気の商品は、オリジナルサウンドトラックと主人公エヴァンのシンボルともいえる青いポロシャツとのことです。
Tシャツに書かれている「ON BROADWAY」はこの演目がウェスト・エンド(イギリス)では公演されておらず、ニューヨークだけで公演している、という事を強調しています。
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今回の座席はココでした
今回は昼の部と夜の部の公演を観劇してきましたが、ミュージカル専門用語で、昼公演は「マチネ(Matinee)」、夜公演は「ソワレ(Soiree)」と呼びます。マチネとソワレで座った座席の詳細をご紹介します。
チケット券面 ORCHC G 106 の見方:
G列(前から8列目)のシート番号106
こちらの座席は、なんと定価$400ほどのプレミアム席でした。オーケストラ席のど真ん中に位置しており、ステージに近すぎず、遠すぎず、素晴らしい席でした。
今回の演目は、ステージを全体的に広く使うというよりかは、中央にいる役者をメインに話が進むシーンが多いので、今回中央の座席から演技を見て、より物語に集中し、引き込まれていった感じがします。
チケット券面 ORCHO J 1 の見方
J列(前から9列目)のシート番号1
ミュージック・ボックス劇場の収容人数は1,025人と他の劇場と比べると少ないため、全体的に前後左右狭いのが印象的です。さらに、前後の座席間の傾斜がほぼ無いので、前に背が大きい方が座ってしまうと、舞台全体を見渡すことができません。
今回運良く通路側の座席だったので、前の方の頭が少し気になる程度でしたが、体の小さい日本人にとって傾斜のない座席は辛いですね。
要注意!ミュージック・ボックス劇場の座席の特徴
さらに、この劇場は、客席の傾斜がとてもなだらかなので、目の前に大きな人が座ったら視界が塞がれやすいです。
今回私が座ったG列(前から8列目)でやっと目線が真っ直ぐになる辺りなので、1階オーケストラ席中腹以降か、2階席前方がおすすめです。
観劇後の楽しみ方!キャストの出待ちを体験
公演が終わったら真っ先に出待ちに向かおう!
今回も恒例の出待ち&Playbill にサインしてもらうために、公演終了後真っ先に出待ちポジションに向かいました。ミュージックボックス劇場の出待ち場所は、正面玄関の左手に位置します。
しかし!お目当ての主役エヴァン役テイラー・トレンチ(Taylor Trensch)、イケメン助演のコーナー役アレックス・ボニエロ(Alex Boniello)、マダムの美貌溢れるエヴァン母親役リサ・ブレシア(Lisa Brescia)と会う事ができ、ばっちりサインをいただいて記念写真を撮りました。エヴァン役のテイラーはツーショット写真がNGとのことで、少し残念!
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ディアー・エヴァン・ハンセン 観劇後の感想まとめ
本作品が”泣ける”と言われる理由
そんな、誰しもが感じたことのある「孤独」だからこそ、全ての人が自分の環境に置き換えることができ、知らない内に心の底から感情移入をしてしまう作品だと思います。この作品を通して「自分が感じた孤独」だけでなく「相手が感じる孤独」というものも学びました。
思春期を題材にしたハイスクール・ミュージカル
どちらも「その時代のティーンエージャーならではの繊細な心境の変化と、それを取り巻く環境」をテーマにしながら、登場人物のリアルな心境を演出しており、どの時代においてもこういった作品は人々の心に強く影響をもたらすと感じました。
Waving Through a Windowだけじゃない!!
切ないけどキャッチーで耳に残るサビの部分が印象的で、曲の終わりに近づくに連れて盛り上がっていくのですが、エヴァンがついた嘘がバレるのも時間の問題という背景もあり、完全に前を向いて立ち上がれない演出が何ともいえない感情になります。是非、生で聴いてほしい楽曲です。
ディアー・エヴァン・ハンセン誕生の秘話
実はこの物語の原作アイデアは、楽曲担当のパセクとポールの2つの実体験が元になっています。
1つ目は、ベンジ・パセック自身が高校生のときに体験した「ドラッグ中毒による同級生の死」です。本作品で自殺をしてしまうコーナーのように、彼の同級生もまた、友人が居らず、誰も彼の存在を良く知らなかったため、彼の死後、学校内で彼のことを忘れないようにと、生徒が集まって「同級生を忘れないための活動」を行ったという事です。
2つ目は、2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロ事件です。事件当時、各ソーシャルメディアがあらゆる情報を世界中にリアルタイムで配信する事ができるツールであるという事を世間に認められた事実を、この悲しく、切ない物語に取り込んだのです。
映画「ラ・ラ・ランド」でアカデミー賞作曲賞を受賞した名コンビ、ベンジ・パセック(Benj Pasek)&ジャスティン・ポール(Justin Paul)が、2011年に脚本家スティーブン・レベンソン(Steven Levenson)に声を掛けたことから始まり、3人の頭文字を取って「PPL Project:パセック(Pasek)・ポール(Paul)・レベンソン(Levenson)・プロジェクト(Project)」という名で、5年の歳月を掛けてこのミュージカルを完成させたという事です。
2017年のトニー賞総ナメ作品という事で未だに連日満員のDear Evan Hansen。
やっと見れた!という達成感が個人的に大きかったのですが、なぜこの作品が売れているのか、という事が見ながら理解できたのがもっと大きかったです。現代の高校生、現代のSNSの絡み、というテーマは、ありがちと言えばありがちだと思います。ただ、ここまで感情むき出しのブロードウェイ俳優の演技が、ここまで素晴らしい楽曲によって完全に包み込まれたミュージカルは他には無い、と断言できます。
やはり「物語を作った張本人が、ストーリーを作りながら楽曲を書いた」という部分が、大きいのだと思いました。今はもうハミルトンではなくて、ディアー・エヴァン・ハンセンを観ていただきたい。心からそう思います。
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