ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の衣装デザインに注目!

約25年振りにブロードウェイの舞台に戻ってきたミュージカル「マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)」は、2018年03月15日からビビアン ビューモント劇場にて上演を行っています。今回はリバイバル版「マイ・フェア・レディ」の衣装担当を努めたキャサリン・ズーバー(Catherine Zuber)について注目していきます。

1956年、2018年の舞台でトニー賞デザイン賞を受賞

マイ・フェア・レディは1956年、第11回トニー賞にてミュージカル作品賞を含む6部門を受賞しました。その中でも、衣装デザイン賞を受賞した衣装デザインは、当時衣装担当を努めたセシル・ビートン(Cecil Beaton)による、第二次世界大戦直後のイギリスの階級社会を見事に表現しており、注目を集めました。さらに、2018年に行われたリバイバル版「マイ・フェア・レディ」も見事、同年のトニー賞でミュージカル衣装デザイン賞を受賞し、豪華な衣装を舞台に蘇らせました。

衣装デザインの大御所 キャサリン・ズーバー

マイ・フェア・レディの衣装デザインを担当したのは、ブロードウェイ界では知らない人がいないほど有名なデザイナー:キャサリン・ズーバー(Catherine Zuber)です。彼女はこれまで、トニー賞デザイン賞で5度ノミネート、4年連続トニー賞ミュージカル衣装デザイン賞など、7度受賞と異例の実績を達成しています。

ただ単に舞台に似合った衣装を作るのではなく、当時の時代の歴史や文化を徹底的に調べ、その当時の衣装の特徴に現代のデザインを付け加えて新しい形の衣装を作ることが彼女のスタイルとなっており、今回のマイ・フェア・レディの衣装では、女性と男性を色で区別するのではなく、異性ともに同系色であえて統一し、階級社会のない新しいマイ・フェア・レディを衣装デザインで表現したという事です。

キャサリン・ズーバー(Catherine Zuber)について

現在、ブロードウェイを中心に、ミュージカルやオペラの衣装デザインナーとして活躍する彼女は、1993年公開のミュージカル「赤い靴(The Red Shoes)」の衣装担当としてブロードウェイデビューを果たします。現在までに、約50作品のオン・ブロードウェイ、57作品のオフ・ブロードウェイ作品の衣装デザインナーを担当しており、トニー賞ノミネートは14回、内7回を受賞している輝かしい経歴を持ちます。

オペラ舞台作品の衣装も手がける彼女は、過去にカルメン(Carmen)やロミオとジュリエット(Romeo et Juliette)などの名作の衣装もデザインしています。また、現在ボストンで公演中(今年中にブロードウェイでも公演予定)の新作ミュージカル「ムーラン・ルージュ(Moulin Rouge! The Musical)」の衣装担当も務めています。

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