マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの解説
The Madison Square Garden Company – ブロードウェイミュージカルの会社案内
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの基本情報
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニー(The Madison Square Garden Company)は、2010年に実業家ジェームス・L・ドラン(James L. Dolan)によって創設されました。同社は、ニューヨーク市に拠点を置くライブスポーツ・エンターテイメント事業を主とする大手イベント運営会社で、「MSG」の愛称で知られています。2015年からは、スポーツ事業全般を担う「MSGスポーツ(MSG Sports)」とエンターテイメント事業を担う「MSGエンターテインメント(MSG Entertainment)」の2つの事業部に別れて運営しています。
MSGスポーツは、年間400以上のイベントが開催されるアリーナ会場「マディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)」を所有し、ニューヨーク・ニックス(NBA)やニューヨーク・レンジャース(NHL)などの本拠地としてプロスポーツ試合の興行を行っており、MSGエンターテインメントは、米国内に4つの劇場を所有し、ライブやミュージカルの運営を行っています。
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの歴史
MSGのはじまりは「ギルモアズ・ガーデン」
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの所有会場であるマディソン・スクエア・ガーデン・アリーナは、1874年2月21日に「ギルモアズ・ガーデン(Gilmores Garden)」の名で開業しました。過去4度に及ぶ移設が行われ、1878年に初代マディソン・スクエア・ガーデン、1889年に二代目マディソン・スクエア・ガーデン、1925年に三代目マディソン・スクエア・ガーデンへと改称しました。
1959年に自動車製造会社グラハム=ペイジ・コーポレーション(Graham Paige Corporation)が自社事業に失敗し、不動産への投資を開始するとともに、三代目マディソンスクエアガーデンの40%の持分を購入しました。その後、1962年にマディソン・スクエア・ガーデンと合併したグラハム=ペイジは、1977年にメディア会社バイアコム(Viacom)に売却、バイアコムはマディソンスクエアガーデンの半分の所有権を取得しましたが、1997年にケーブルビジョン(Cablevision)に売却しました。
ケーブルビジョンは、2010年2月に子会社のマディソン・スクエア・ガーデン(L.P.)を「マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニー(The Madison Square Garden Company)」と名義で新会社を設立し、当時ケーブルビジョンのCEOであったジェームス・L・ドランを創立者として運営を開始しました。2015年9月30日には、スポーツ事業全般を担う「
MSGスポーツ(MSG Sports)」とエンターテイメント事業を担う「
MSGエンターテインメント(MSG Entertainment)」の2つに分離し事業を展開し始めます。
MSGスポーツ部門:MSG Sports
MSGスポーツは、メインとなるアリーナ会場であるマディソン・スクエア・ガーデンの所有に加え、以下のプロスポーツチームのマネジメント事業を行っています。
・ニューヨーク・ニックス(NBA 男子バスケ)
・ニューヨーク・リバティー(WNBA 女子バスケ)
・ニューヨーク・レンジャーズ(NHL アイスホッケー)
・ハートフォード・ウルフパック(AHL アイスホッケー)※コネチカット州
さらにMSGは、ケーブルチャンネルMSG NetworkとMSG Plus(旧FSN New York)を通じて、ニューヨーク・ニックス、ニューヨーク・レンジャーズ、ニューヨーク・リバティー、ニューヨーク・アイランダース(New York Islanders)、ニュージャージー・デビルス(New Jersey Devils)、バッファロー・セイバーズ(Buffalo Sabers)、ニューヨーク・レッドブルズ(New York Red Bulls)の試合のテレビ放映権を所有しています。ちなみに、合併元となったケーブルビジョンが元々、ニューヨークヤンキース、ニュージャージーネッツ、ニューヨークメッツの放映権を所有していたことから、ニューヨークの人気スポーツの過半数の放映権を所有しています。
MSGエンターテインメント部門:MSG Entertainment
MSGエンターテインメントは、マディソン・スクエア・ガーデン内に位置するメインのアリーナ会場「マディソン・スクエア・ガーデン・アリーナ」とサブ会場の「マディソン・スクエア・ガーデン・ザ・シアター」のライブイベントを管理しています。それ加えて、マンハッタンでは2つの劇場「ラジオシティミュージックホール(Radio City Music Hall)」「ビーコン劇場(Beacon Theatre)」とニューヨーク市以外では、シカゴのシカゴ劇場(2008年に買収)とボストンのワング劇場(Wang Theatre)、さらにカリフォルニア州イングルウッドでは、17,500人収容可能の巨大スタジアム「フォーラム(The Forum)」(2012年に買収)の所有・運営を行っています。
MSGが運営する主な劇場
Radio City Music Hall
住所:1260 6th Ave, New York, NY 10020
MSGが1980年から管理を行っているラジオシティ・ミュージックホールは、映画上映やコンサート・ライブの会場としてだけでなく、ホリデーシーズンのみ上演を行っているニューヨークを代表するクリスマス期間限定ショー「クリスマススペクタキュラー(Radio City Christmas Spectacular)」の公演が行われています。さらに、トニー賞、グラミー賞、エミー賞、MTVビデオミュージック賞、NFLドラフトなど名誉ある授賞式の会場として有名です。
ビーコン劇場
Beacon Theater
住所:2124 Broadway, New York, NY 10023
もう1つの所有劇場であるビーコン劇場は、1926年に座席数2,600席の巨大劇場として建築され、演劇会場や映画館として使用されるも所有者の入れ替えが激しく、放置されることが多い劇場でした。のちの1970年代に映画会社に買収されたビーコン劇場は、映画館やライブ会場として復活し営業を開始します。2006年には、マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーが20年間の賃貸契約を結び、約1000万ドル(日本円約12億ドル)を掛けて再構築を行いました。
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの業務内容
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニー は、スポーツ事業とエンターテイメント事業を展開し、マディソン・スクエア・ガーデンと4つの劇場の所有・運営を行っていますが、その他にも以下のようなサービスを行っています。
音楽フェスティバル「Boston Calling Music Festival」
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーは、毎年5月にニューイングランドで最大の音楽フェスティバル「ボストン・コーリング・ミュージック・フェスティバル(Boston Calling Music Festival)」を主催しています。ニューイングランドはメイン州、バーモント州、ニュー ハンプシャー州、マサチューセッツ州、コネチカット州、ロード アイランド州の6州からなる米国北東部の地域です。音楽フェスティバルは、ハーバード大学内の建物で開催され、世界で有名なアーティストが登場するだけでなく、約12万人以上の人々がこの音楽フェスティバルに参加します。
TAO Group
2017年1月にマディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーは、米国内でレストランを展開している「TAO Group」を買収しました。TAO Group系列のレストランは、通常のレストラン営業だけでなく、バーとライブ会場が一体化したレストランや屋上レストラン、さらにプールと合体したレストランなど、近代化をテーマにしたモダンな雰囲気のレストランを提供しています。米国内では、ニューヨークに19店舗、ラスベガスに7店舗、ロサンゼルスに5店舗を展開しており、さらにシドニーやシンガポールなど世界各国に進出しています。
マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーが所有する劇場リスト
ニューヨークの劇場運営会社、マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーが運営している劇場一覧です。リンク先にて、各劇場の詳細を確認できます。
ビーコン劇場
シカゴ劇場(シカゴ)
ワング劇場(ボストン)
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