メトロポリタンオペラ ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni) チケットと観劇レポート

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想

こんにちは!スタッフの山本です。

今回は、メトロポリタンオペラハウス(Metropolitan Opera House)にて公演しているモーツァルトの大傑作オペラ「ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni)」を観劇してきました。
オペラの聖地ヨーロッパに勝るとも言われるメトロポリタンオペラの迫力と感動、そして初演から200年以上経った今でも世界中の観客を虜にし続ける魅力をレポートしたいと思います。

モーツァルト作曲のオペラ「ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni)」について

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 本作品は、オペラ・ブッファ(喜劇)と呼ばれる 18 世紀前半にナポリで生まれたオペラの一形態で、主にギリシャ神話を題材とするオペラ・セリア(正歌劇)とは対照に世俗的な内容となっています。

1786年に「フィガロの結婚」が プラハで大盛況を収めたことに感激したモーツァルトが、翌シーズンの作品作成も依頼され作曲しました。初演はモーツァルト本人の指揮によって行われたと言われています。

メトロポリタンオペラハウスで上演されているドン・ジョヴァンニのディレクターは、ブロードウェイで 2016 年まで上演されていた演劇「A View from the Bridge」や「ウェスト・サイド・ストーリー(West Side Story)」を手掛け、過去にはトニー賞の受賞履歴もあるベルギー人演出家のIvo van Hove氏です。

「ドン・ジョヴァンニ」は女たらしの代名詞である「ドンファン」のイタリア語名で、イタリア、ドイツ、スペインの各地でおよそ 2000 人の女声と関係を持ったと言われている伝説の遊び人です。貴族でありながら女たらしであるドン・ジョヴァンニと、彼を囲む女性たちの関係をダイナミックに描いたドラマティックなオペラ作品で、休憩 1 回を挟む約 3 時間の大作となっています。

メトロポリタンオペラハウスにて公演中

メトロポリタンオペラハウス(Metropolitan Opera House)

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 「ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni)」は、ニューヨークを代表する総合芸術施設「リンカーン・センター(Lincoln Center)」に位置するアメリカ唯一の歌劇場「メトロポリタンオペラハウス」で公演されています。劇場の収容人数は約4000人、座席数は3800、立ち見可能数は195名と世界最大級の規模を誇ります。

ガラス張りの正面玄関を入る前に目につくのは、ロビー両端に展示されるシャガールの 2 つの巨大なタペストリーです。その中央には、繊細なきらめきを放つ線香花火をモチーフとしたようなシャンデリアが天井から吊り下げられています。それ以外にも、フランス人彫刻家アリスティド・マイヨールやドイツ人彫刻家のヴィルヘルム・レームブルックの彫刻作品や歴代オペラ歌手の写真、衣装などの展示を楽しむことができます。

住所:30 Lincoln Center Plaza, New York, NY 10023

メトロポリタンオペラハウスの入り口から座席まで

入り口付近

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 公演 30 分前に着くと、リンカーンセンターの敷地内にはすでに多くの人が集まっていました。建物へはスムーズに入れましたが、入った後チケットを持っている人と持っていない人で列が別れ劇場に入る列(チケットを持っている人)で 5 分ほど並びました。バウチャーを持っている人や名前予約をしている人(Will Call)は、建物を入った右の方にあるボックスオフィス(お土産屋さんの近く)でチケットの交換が必要となります。

劇場内と座席

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 スタッフにチケットを見せると、フロアの振り分けやPlaybill(プログラム雑誌)の配布、座席までの案内をしてくれます。ミュージカルとは対照に観客の年代層が高く、オペラは大人の方々によって嗜まれる娯楽という印象を受けました。メトロポリタンオペラの公式サイトではドレスコードを指定していないですが、周囲の観客の方々は少し着飾っているように見えました。(カジュアルとフォーマルの間ぐらい、またはオフィスカジュアルといったイメージでしょうか)。

劇場内に入るとまず、ステージの大きさとその天井の高さに圧倒されます。天井は花びらが層になったデザインで、中央に大きなシャンデリアとその周りに小さなシャンデリアが輝いています。赤いカーペットと赤い座席がゴールドの天井とよくマッチして、劇場の一体感を生み出しているように感じました。

今回の座席

1階オーケストラ席の前方中央席

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 今回は、1階オーケストラの前方中央席でした。各座席の前には小さな長方形のスクリーンがあり、公演中に英語の字幕が映し出されます。ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni)は全てイタリア語のため、公演中はこの英語字幕がとても役に立ちました。(もちろん英語が堪能でない方もお楽しみ頂ける内容です)

1階から5階まで全てのフロアからの見え方を確認したところ、3階まではステージとの距離があまり気にならないものの、4階や5階はかなり遠く感じました。劇場自体が広いため、チケットを購入される際はなるべく下の階の前方席を指定されることをオススメします。また、劇場外にはバーの他に紙コップが用意された水飲み場があり、公演前や休憩時間に無料で水分補給ができます。

ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni)観劇後

感想

物語の展開が分かりやすくところどころにジョークが混ざっていたため、オペラ初心者や英語がわからない方でも楽しめる内容でした。歌の歌詞もシンプルで、英語の字幕も比較的簡単な文法が使われていたため理解しやすかったのですが、やはり事前にあらすじを読んでおくとより内容が入ってくるのでオススメです。

ミュージカルとは異なり強いメッセージ性がある訳ではないのですが、ドンジョバンニと彼を取り巻く女性達の関係から人間の道徳や偽善心を読み取ることができました。「悪い行いは全て自分に降りかかる」というのが、ドン・ジョヴァンニを通して学べる教訓でしょうか。以下に、私が思う見どころを2つ紹介します。

1. オペラ歌手のボリューム満点な声量

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 マイクを使わず劇場の隅々まで歌声を響かすオペラ歌手の歌唱力は、圧巻なものでした。オペラはミュージカルや演劇とは異なりセリフが一切なく、歌のみでストーリーが展開していきます。歌詞もイタリア語であるため、多くは座席前に映し出される字幕からストーリー展開を読み取っていきます。セリフがない中で観客にストーリーを伝えるため、オペラ歌手一人一人の歌を通した表現力、演技力、そして細かいところまで忠実に描かれた舞台セットが非常に大きな役割を果たしていました。 大きな劇場の隅々まで歌声を届けるオペラ歌手の技量というのは、素人には想像もできない程素晴らしく感動的なものでした。

2. ストーリー性

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」感想 多くの女性を魅了するプレイボーイ「ドン・ジョヴァンニ (Don Giovanni)」が、騎士長の娘「ドンナ・アンナ(Donna Anna)」の部屋に忍び込み夜這いを仕掛け、助けに来た騎士長を殺してしまうというシーンから始まります。最後は、過去に関係を持った複数の女性と、石像として姿を表したドンナ・アンナの父にドン・ジョヴァンニが地獄へ落とされるという壮絶なクライマックスで幕を閉じます。 ドン・ジョヴァンニに父親を殺されたドンナ・アンナ、ドン・ジョヴァンニ、婚約を解消し傷ついた元恋人のドンナ・エルヴィーラ、ドン・ジョヴァンニに口説かれ恋に落ちた田舎娘のツェルリーナ、それぞれの女性が抱くドン・ジョヴァンニへの思いや復讐心に注目です。 また、ラストシーンにはプロジェクションマッピングが使われ、セット自体が大きく動くという迫力満点の演出でした。クラシックであるオペラからは想像できない現代の技術が駆使されており、若い世代も楽しめる作品なのではと思いました。

200 年以上も前にモーツァルトによって作曲されて以来、長い間多くの観客に楽しまれてきた歴史あるオペラでありながら、舞台演出にプロジェクションマッピングを使うという伝統と現代を融合したような作品でした。男女関係をテーマとした興味深い内容でストーリーの展開が比較的分かりやすく、また音楽もモーツァルトの有名な楽曲が盛り込まれていることから、まだオペラを観たことのない方や若い世代の方まで、老若男女問わず広い世代にオススメしたい演目です。

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