今回はブロードウェイミュージカルの新作「ヘッド・オーバー・ヒールズ(Head Over Heels)」のプレビュー公演に招待されたので観劇してきました。
ブロードウェイ・ミュージカルで初の女性トランスジェンダー俳優(男性から女性になった人)が出演している注目作品!ニューヨークだからこそ全面に出せる性の壁を乗り越えた話題でお腹を抱えて笑いたい方は是非おすすめなので、早速レポートしたいと思います。
ミュージカル ヘッド・オーバー・ヒールズ(Head Over Heels)について
このミュージカルでは、16世紀のイギリスでは考えられなかった、「LGPT(Lesbianレズビアン、Gayゲイ、Bisexualバイセクシュアル、Transgenderトランスジェンダー)それぞれの頭文字をとった総称した言葉)同士の恋愛模様が王室を舞台とし繰り広げていきます。物語の核心はLGPTについての話題を取り扱っているのでシリアスなミュージカルと思いきや、様々な愛の形を面白おかしく楽しめる内容になっているので、万人受けするコメディー作品です。本作品はブロードウェイで一番古い劇場ハドソン劇場で公開されています。
「ヘッドオーバーヒールズ」のあらすじ、見どころなどについて下記の詳細ページにまとめていますので、是非観劇前に読んでみて下さい。
ヘッドオーバーヒールズはハドソン(Hudson Theatre)劇場にて公演中
ハドソン劇場(Hudson Theatre)
同年2月ハドソンシアターでなんと半世紀振りのミュージカルが上演され、話題を呼びました。2018年で開業114年になりますが、新旧の良さを感じることの出来る珍しい劇場です。
住所:141 W 44th St, New York, NY 10036
ハドソン劇場の詳細はこちらをご覧下さい。
ハドソン劇場の観劇前の楽しみ方
ブロードウェイで一番古い劇場に来ることなんてめったにないチャンスなので、せっかくですから観劇前にこの劇場で是非見ておいた方が良いと先輩から言われていたポイントをばっちり写真で撮ってきたのでご紹介したいと思います。
ブロードウェイで一番大きいバー
今回、開演15分前にバー向かったところ、4~5人が並んでいましたが、さすが巨大バーカウンターと言わんばかりにスイスイと列がはけていき、スムーズに飲み物を購入する事ができました。
ティファニーの息子が作ったステンドグラス
現在のステンドグラスは画家エリック・パレスによって手直しされたものですが、白と緑を基調とし昔の華やかさを残した作品に仕上げられています。このステンドグラスがティファニー製という事を知ってしまうと、写真を撮らずにはいられませんね。
今回の座席はココでした
チケット券面 ORCHC C 110 の場合:
N列(前から12列目)シート番号110
この席はオーケストラ席 中腹のど真ん中の席で申し分ない席でした。 さらに、小規模の劇場のメリットとしてオーケストラ席後方やメザニン席、サイド側から見てもしっかり観劇出来るようになっています。
舞台自体は低い位置に有るわけでは無いので、最前列から3列目位までのお席は少々見上げながら鑑賞することになります。
とにかく迫力のある演技を近くで見たいというお客様は検討してみると良いと思います。
ヘッドオーバーヒールズ公式グッズ
劇場内で販売しているグッズも是非チェックしましょう。収容人数が大規模ではないハドソン劇場ですが、エントランス入ってすぐのロビーと1階劇場内後方にクッズ販売コーナーがあります。
商品数はまだまだ少なかったので、これから増えることを期待します。Head Over Heelsの公式サイトにもグッズの情報が掲載されているので、こちらを見てから劇場に足を運ぶのも良いかもしれません。
ヘッドオーバーヒールズを観た感想
今回新作のプレビュー公演ということで、殆ど情報の無い状態で観劇することになりましたが、登場人物は多く無く、個性の塊のメインキャスト達で、「誰だっけこの人?」となることも無く、しっかり物語を追うことが出来ます。テンポよく物語も進んで行く為、飽きることなく観劇出来ました。
沢山笑いたいならこの3人に注目!
基本ベースは単純コメディーなので、沢山笑えます。日本人に取っては難しいアメリカンジョークも沢山合ったので、周囲の笑いについていけない事もありましたが、見ているだけで笑える笑いも多くありました。これを知っておけばもっと楽しむ事ができたかもしれない、と思ったポイントがありましたので、個人的にはこの3人に注目して欲しいです。
王様には女性としての色気(女だと思われている為)、奥さんには男性としての色気を音楽に合わせながら体のポーズで交互に表現するシーンは、公演中1番の笑いを取っていました。
この残念な姉が繰り出す「恋愛プロ感」を真剣になって聞き入り、結果、明らかに姉よりモテる妹。その構図は日本の女芸人のコントの様な感じで日本人でもツボにハマります。恋に落ちている羊飼いの彼との絡みは笑いあり、涙ありで2人の行方が気になってしまします。
甘酸っぱいコメディーミュージカル
これだけで終わってしまえばただのお笑いショーですが、 全員が主役の様な構成で各キャストにそれぞれメインとなるシーンがあり、それぞれの個性を発揮し、笑わせ、歌で盛り上げてくれます。 笑いの部分と歌で魅せる部分の緩急がとても激しく、しょっぱいものを食べた後に甘いものが欲しくなる様な感覚にさせられるので、一度の公演で2つ旨味を感じることが出来、最初から最後まで楽しむ事が出来ます。
先程オススメした、2人の娘達ももちろん歌います。姉は見た目通りの誰にも負けない声量で力強さがあり、ひときわ目立つ存在として会場を圧倒します。一方、妹には誰にも負けない美しい歌声で、見ている観客達を引き込みます。コントをやっている時とまるで別人の2人で、対象的な姉妹で歌い上げる歌は圧巻で息を止めて見入っていました。
キャスト全員が主役と言っても過言でないくらい、全員が主役級のハマり役の集まり、という感じで、このミュージカルのキャスティングを担当した人は天才だと思いました。ここでもか、と言わんばかりの濃厚な2時間20分を過ごして欲しいと思います。
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