
こんにちは!スタッフの池田です。11月21日にプレビュー公演が開始されたブロードウェイミュージカル「ジプシー(GYPSY)」を、初日の(!)11月21日に観劇してきました。
本公演は事前の告知も最低限に抑えられていて、正に「初披露」という感じでしたので、ドキドキで劇場へ足を運びました。
『オペラ座の怪人』の記憶が懐かしいマジェスティック・シアター(Majestic Theatre)にて演劇ファンたちに囲まれて観劇した様子をレポートします!
ブロードウェイミュージカル「ジプシー (Gypsy)」とは?

ジプシーの主人公のローズ役は、ブロードウェイの偉大な女優たちが演じてきた重要な役として知られています。初演の時にローズ役を演じたエセル・マーマンは1950年代のブロードウェイ黄金期に「ブロードウェイの女王」と呼ばれたカリスマ女優。その他、スウィーニー・ドットのオリジナルキャストのアンジェラ・ランズベリーなど名高いミュージカル女優が役を任されてきた大役なのです。
今回、2024年のリバイバル版では、『回転木馬』などで6度トニー賞を受賞しているオードラ・マクドナルドが熱演。深く通るソプラノが武器で、歌唱力はもちろん、表現力も高く評価されているブロードウェイを代表する女優が舞台に戻ってきたということで、注目度が非常に高い作品です。
ブロードウェイミュージカル「ジプシー (Gypsy)」のあらすじ

しかし、やがてジューンは母の束縛から逃れるために家を出て行きます。これにより、ローズは仕方なくルイーズに焦点を当て、彼女を舞台の中心に据えることになります。
ローズたちはボードビルと呼ばれる大衆向けのショーをして各地を巡業する生活をしていました。しかしやがてボードビルが衰退し、家族はバーレスク劇場での活動を余儀なくされます。初めは内気だったルイーズが、バーレスクダンサーのジプシー・ローズ・リーとしてステージに立ち、華やかで自信に満ちたスターへと成長します。ルイーズはこれを機に母ローズの支配から自立していきます。
一方で、ローズは自分の役割が小さくなっていくことに苦しみます。終盤、ローズは自分の未完の夢と向き合い、「Rose’s Turn」という感動的なソロを歌い上げ、物語はクライマックスを迎えます。
ブロードウェイミュージカル「ジプシー (Gypsy)」はマジェスティック劇場にて公演中
古き良きブロードウェイの劇場、マジェスティック・シアター(Majestic Theatre)

何より歴代最長の35年間もの間上演されたミュージカル 「オペラ座の怪人」の上演劇場として私も思い出深い劇場です。終演から1年半の時を経て、内装を全て“オペラ座前”に戻すという大掛かりな改修が行われたとか。シャンデリアがバックステージに追いやられていたけど、35年ぶりに本来の場所に戻ったんだよと(これはオペラ座を見た方は分かるネタです)伺っていたので、楽しみに出かけました。
住所:245 W 44th St, New York, NY 10036
ゴージャスな劇場の内装

シャンデリア、光が反射してキラキラと輝いていました。美しい!
おみやげや限定グッズも。劇場内の様子

忙しい初日公演の前に、スタッフの皆さんで一つ一つかけていったのだと思うと気持ちがいっぱいになって、観劇前から泣きそうになりました。

マグネットはどの演目でも売っていて、$10ほどなので観劇記録もかねてお土産に買っていく人も多いようです。
今回の座席はここでした
メザニン席後方、高い位置から見下ろすように観劇

2階席は傾斜があるので視界を遮る物がなく、舞台のパワーやメッセージをまるっと受け止められた感じがしました。もちろん1階席や2階席前方に比べれば距離はありますし、役者さんも小さく見えます。ですが、後ろの席でも十分に迫力を感じられたのはやはり役者さんたちの力量でしょうね。
ミュージカル「ジプシー (Gypsy)」の感想・レビュー
大満足も大満足、ニッコニコで劇場を出た時に私の感想をまとめました。
1. 想像の10倍軽やかで観やすい作品だった

『ジプシー』はこのような点で、良い意味で期待を裏切ってくれました。なんと軽やかなこと!確かに感情的になったキャラクターたちに胸打たれる重たいシーンはありましたが、それ以上にゲラゲラ笑ったシーンの方が多かったような…印象に残りました。
まず主人公のステージママことローズの動きや台詞がコミカルで見ていて飽きません。娘たちを思ってオーバーになってしまうステージママの客観的に見た滑稽さが見事に演じられていて、また、劇団員の仲間たちやバーレスクのお姉さんたちなど他のキャラクターたちも愉快に描かれていて、テーマは重いのに見やすくて明るい作品だなと感じました。
思えば1950年代のブロードウェイ黄金期の作品はコミカルで明るい作品も多いのです。『ミュージック・マン』『マイ・フェア・レディ』など、観客を沸かせる台詞やすっとぼけたキャラクターが出てくる、いかにも“ブロードウェイのショー”というような名作がどんどん生まれた時代でした。戦後の好景気、「黄金時代」と言われた時代背景も舞台に出ているのでしょう。当時のアメリカの活気を感じながら観るのも、リバイバル作品の面白さかもしれません。
2. 何よりオードラ・マクドナルドさんが凄い

声量や歌声の素晴らしさは勿論なのですが、その先の表現力が衝撃的で記憶に残っています。「上手く歌う」のは表現のツールに過ぎず、そこにローズの情熱や複雑な感情、心の中に潜ませた孤独感などを乗せ、観客の心に届けるところまで見事にこなしていて、彼女が高く評価されている理由を体感を持って実感しました。
流石のミュージカル界の大スターとあって、登場した時に大歓声が上がり、スタンディングオベーションになっていました。拍手と歓声にたっぷり時間を取って、その後に完璧なタイミングで役としての演技を始める彼女にスターの風格を感じて、最初から魅了されました。ブロードウェイ最高レベルのパフォーマンスを見たい方は必見です。見て頂きたいです。私はこの時期にいらっしゃる全員に勧めたいです。
3. 初日公演の高揚感を体感出来てよかった!

今回、私の隣に座っていたマダムたちが、会話を盗み聞きしたところ長年『ジプシー』を愛してきたファンのようで、今回のリバイバル公演もかなり楽しみにして来たようでした。舞台中、キャアキャアと小さく声を出して喜んでいたり、曲をつい口ずさんでいたりとかなり満足している様子で、私まで嬉しくなりました♪
マダムたちだけでなく、初日公演に来るだけあって熱狂的な『ジプシー』ファンが多かった印象です。歴史が長い作品だからこそ、思い入れの多いファンも納得させられるようなリバイバル公演をする必要がありますし、それを実現している本作はやはり凄いなあと思いました!
写真は出待ちでの様子。人が多すぎて日本人の私は終始埋もれていたのですが、隙間から顔を覗かせてキャストたちの嬉しそうな表情を見ていました。ブロードウェイデビューだったアンサンブルのお兄さんもいて、「ブロードウェイ・デビューおめでとう!」「お母さんありがとう!」という声も飛び交っていて感動的でした。残念ながらオードラ・マクドナルドさんは出てきませんでしたが、大いに盛り上がった出待ちでした!皆さんも観劇後、少し待ってみてはいかがでしょうか。
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キャストや演出が織り成す迫力と、大きな熱気に包まれて大満足で劇場を出られる『ジプシー』は、公演中にニューヨークに来るならぜひ見て頂きたい作品です!
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