2019年2月13日より、ロングエーカー劇場(Longacre Theatre)にてプレビュー公演が開始されたミュージカル「ビー・モア・チル(Be More Chill)」に、ラッキーなことに、あっとブロードウェイのスタッフ新人2名が招待されました!ハイスクールを舞台に、元々地味な主人公が、日本で製造された謎の薬を飲んで学校の人気者になるという、コメディです。
正直に言って、最初に招待されたときは、[ビーモアチル(Be More Chill)]なんて演目聞いたことがない!!という感じでした。さらにスタッフの一人は全くの英語初心者で、そもそも簡単な前情報だけで楽しむ事ができるのか?という不安を持ちながらの観劇でしたが、今回はミュージカル「ビー・モア・チル」をレポートしたいと思います。
ビー・モア・チル(Be More Chill)あらすじ
そんな彼がある日突然、日本で開発された「SQUIP(Super Quantum Unit Intel Processor)」という薬を飲み、明るく元気で誰とでも仲良く話す正反対の性格へと早変わり。しかしその代償は大きく…。友情、恋愛、家族、たくさんのファクターが詰め込まれたアメリカ版ヲタクの青春物語です!
ミュージカル「ビーモアチル」のあらすじ、見どころなどについて詳しくは、詳細ページをご覧ください。
「ビー・モア・チル(Be More Chill)」公演劇場について
ライシーアム劇場(Lyceum Theatre)
ちなみに、ボサール様式で有名なニューヨークの建物は、アメリカ自然史博物館やアラジンの公演劇場「ニューアムステルダム劇場」などが挙げられます。
住所:149 W 45th St, New York, NY 10036
ライシーアム劇場の歴史、ボサール式建築、特徴などについて詳しくは、劇場詳細ページをご覧下さい。
入場のご案内:劇場へ入るまで
季節はまだ夜風が冷たい3月、外で長時間待つのは嫌だなと思いましたが、会場外側から入り口までの整理が行き届いていた為か、10分もかからないうちに劇場内に入れました。
どの会場でも同じですが、入り口では必ず荷物チェックがあります。大きな荷物を持っていくのは控えた方が良さそうです。
また見落としてしまうかもしれませんが、入り口入ってすぐ右側に公式グッズを売っている小さなカウンターがあります。そこでは劇中の名ゼリフやキーアイテム「SQUIP」にちなんだ商品が購入可能です。そして反対の左側にバーカウンターがありますので、開演前にお酒を飲まれたい方はこちらをご利用下さい。
今回の座席はココでした
チケット券面 MEZZO C 7 の場合:
収容人数1000人程のライシーアム劇場は、座席が3階層に分かれており、2階席以上の座席の傾斜が急なため、どの座席に座っても基本的に舞台全体を一望することができます。
座席の間隔は例えるとすると、飛行機のエコノミークラスくらいですが、特に窮屈な感じはしません。劇は2時間15分で、間に一度休憩を挟みます。
おすすめの座席は1階席前方です!
また、古風な建物の内装と現代的な舞台装飾のステージフレームの対比がとても印象的です。みなさんにも是非、この不思議な感覚を味わって欲しいです!
ビーモアチル観劇後の感想まとめ
今回、鑑賞したスタッフの一人は全くの英語初心者でしたが、観終わった後に「想像以上に楽しかった。」と連呼していました。確かに基本的にセリフが多く、若者のジョークやスラングなどは英語を勉強をしていても理解するのが難しいですが、場面の展開が多かったので話の筋を追うことは簡単でした。
また1. アメリカのヲタク物語、2. 青春物語という2つのポイントを押さえていれば、日本人の方はより楽しめる作品だと思います!
1. アメリカ版のヲタク物語
主人公は、任天堂のゲームばかりしているオタクです。そんな主人公が、手にすることになる薬(SQUIP)が「日本製(Made in Japan)」であるのは、きっと日本のヲタク文化を意識してのことだろうと思います。薬(SQUIP)の曲のキーフレーズは「It’s from Japan」となっていて、不思議と親近感が湧きます。
またこの作品の見どころである、主人公を最後まで見守り続ける彼の親友、マイケルに注目です。彼は最後まで薬を飲まず、オタク道を貫きます。そんなマイケルが自身の葛藤を歌う「Michael in the bathroom」はひときわ大きな喝采を浴びていました。そしてそんなヲタクの彼が最後に大活躍する姿は、もしかすると、日本人として他の観客たちよりも一層強く感じるものがあるのかもしれません。
2. 青春物語を味わうことができる
他のブロードウェイ作品、ディアー・エヴァン・ハンセンやミーン・ガールズなどでも描かれている青春時代のように、コンプレックスを抱えたり、周りの視線ばかりが気になってしまったり、そんな経験が皆さんにもあるかと思います。主人公はその意識が強すぎたあまりに薬(SQUIP)に手を出してしまいますが、周りの友人達も同様に、それぞれが問題を抱えながらもそれに立ち向かっています。友情、家族、恋愛と全てに不器用な彼らの姿は観る人の共感を誘うこと間違いなしです。
今回鑑賞したスタッフの一人も、全くの英語初心者でしたが、「Japan」「オタク」等のキーワードに親近感が湧き、演者の身振り手振り、または顔の表情も豊かなので、会場と一緒のタイミングで劇中に何度も笑っていました。
もしかしたら原作が有名な他のミュージカルよりも、話の流れは追いやすいのかもしれません。ミュージカル、ビーモアチルは、20代前後の若者のSNSによって広まり、大きな興行収入を収めた作品!ひょっとしたら、ちょっとした穴場かもしれません。初めての方にもオススメですが、2度目のブロードウェイミュージカルに何を観ようかと悩んでいる方には是非ともオススメしたい作品です。
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