2018年度のトニー賞で見事2部門で受賞したブロードウェイミュージカルの名作「回転木馬:カルーセル(Carousel)」を観て来ました。
スタッフの体験談をもとに、観劇前に抑えたいポイントや演目の見どころに加えて、会場となる劇場の詳細も一挙大公開します!
回転木馬:カルーセル(Carousel)作品紹介
回転木馬(Carousel)ご観劇の前に
回転木馬:カルーセル (Carousel)は、1940年代から1950年代の「ミュージカル黄金時代」と呼ばれた頃のブロードウェイで、数々の名作を生み出したロジャース&ハマースタイン(Rodgers & Hammerstein)による名作として知られています。そんなブロードウェイ・ミュージカルが誕生した初期時代に作られた作品ということもあり、楽曲やダンスはオペラ風となっており、現代ミュージカルと比較すると、クラシック・バレエとミュージカルが融合したような作品に思えます。
劇内の楽曲もオペラ調に歌い上げるため、ただでさえ聞き取りにくい英語が耳に入ってこなかったりするかもしれませんので、これから観劇を予定している方は、是非、予め物語のあらすじなどをコチラの詳細ページで確認いただいた上で観劇することをおすすめいたします。
観劇前に要チェック!是非舞台で見てほしいおすすめポイント
1945年の初演から3度目のリバイバル作品となった本作品は、1870年代のアメリカを映し出す壮大なクラシックバレエの演出を加えて、今までの作品とは異なる圧倒的な違いで観客を魅力しています。
見事に、2018年トニー賞振付賞に受賞した本作品の振付を担当したのは、世界一豪華なバレエ団ニューヨーク・シティ・バレエ団(New York City Ballet)の現役劇団員ジャスティン・ペック(Justin Peck)です。彼が作り出す音楽、舞踊、視覚芸術の総代表であるバレエとブロードウェイ演劇の組み合わせは、今までに見たいことのない、この舞台でしかみることのできないダイナミックでかつ繊細な新しい演劇の舞台を観ることができます。
カルーセル上演はインペリアル劇場(Imperial Theatre)
インペリアル劇場(Imperial Theatre)
住所:249 W 45th St, New York, NY 10036
あの名作ミュージカル「レ・ミゼラブル」が公演されていたことでも有名な、インペリアル劇場の歴史、建築スタイルなどについては、劇場詳細ページをご覧下さい。
劇場の前に到着すると、目の前に馬に乗った警察が待機しており、思わず写真を1枚。実はニューヨークではこんな光景が日常茶飯事で、警察官が24時間ニューヨークの街を警備しているので夜でも安心です!目と鼻の先にある有名チーズケーキ屋「Junor’s」のチーズケーキを食べようか迷ってしまいましたが、遅刻厳禁のため劇場へ入ることにしました。
劇場へ入る前に
劇場に入る前に簡単な手荷物のチェックがあり、スタッフの方がペンライトで鞄の中を照らして確認します。この時、事前に鞄の中が見えやすいようにカバンを開けておくとスマートに入場する事が出来ます。場の扉をくぐって正面に進むと、係員がチケットを確認します。
チケットに印刷されているバーコードをスキャナーで読み取った後、チケット自体は返してくれるので、記念に取っておくと良いと思います。インペリアル劇場の中はシャンデリアが施された内装で、舞台会場への入り口は1つしかないため、迷わずに席へ行くことができました。
今回の座席はココでした
チケット券面 RMEZZ C 8 の場合:
C列(前から3列目)シート番号8
シート番号3は、2階メザニン席後方の中央よりのお座席となり、数字が大きいと通路側、数字が小さくなるほど中央のお座席になります。 舞台から一番遠いセクションとなりますが、インペリアル劇場は2階以上の座席の斜面がきついため、舞台全体を見ることができます。
インペリアル劇場の中を大公開
回転木馬は2階フロントメザニン席もオススメ!
さらに、この演目はモダン・バレエがベースになっているダンスが多く、アンサンブルと一緒に踊るシーンでは連携が舞台全体を使って輪のように流れながら前後で入れ替わって踊ったりするので、2階席(メザニン)から見下ろすとその見事な連携を見下ろす事ができます。
また、バレエダンサー特有の頭と胸を上に引き上げて歌い踊る姿勢は、メザニン席を見上げるような雰囲気もあり見ている方も一体感が増すと個人的に感じました。
休憩時間はCarousel公式グッズをチェック
ちなみにビールは1杯$14(1500円ほど)と劇場料金で高いですが、回転木馬のデザインが入った蓋つきのコップに入ってくるのでお土産として持って帰れるのもいいですね。
インペリアル劇場の中を大公開
必見ポイント!1923年から変わらない劇場の構造と装飾画
今回、回転木馬を観劇するだけでなく、インペリアル劇場の内装を見ることも目的の1つでした!
インペリアル劇場は1923年に建築されて以来、大規模な改築を行っていないため、劇場の外見も内装も建設当日のままの形で存続されています。まず注目すべきところは劇場内の舞台構造となりますが、写真を見てわかるように、座席の配置も装飾も当時と変わっていません。
さらに、インペリアル劇場を建築した名建築家ハーバート・クラップの象徴的建築スタイルとも言えるアダム様式(Adam style)も、当時と変わらず天井や劇場内の壁に装飾されていました。時代とともにブロードウェイを作り上げてきた歴史ある劇場でしか見ることの出来ない貴重な体験です。
アダム様式については、こちらをご確認下さい。
※クリックして画像を拡大
回転木馬 観劇後の感想まとめ
さすがブロードウェイを代表する名作ということで、当日は多くの観客が劇場へ足を運びに来ていました。さらに、2018年6月10日に行われた第72回トニー賞で、2部門受賞(ミュージカル部門:助演女優賞・振付賞)、8部門ノミネート(ミュージカル部門:リバイバル作品賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・衣装デザイン賞・照明デザイン賞・編曲賞)の快挙を果たしたこともあり、若い学生の団体も見に来ていたりと、ブロードウェイミュージカルが浸透しているアメリカならではの文化だと思いました。
このミュージカルで1番注目をしたいところは、やはりクラシックの枠を超えたブロードウェイとダンスのコラボレーションです。舞台の始まりからセリフでなく、踊りとキャストの動きで舞台が進んでいくのですが、その雰囲気はまるで舞台となる1870年代のアメリカに自分がいるような感覚になりました。
ニューヨーク・シティ・バレエ団員が振付を担当していることもあり、体のラインが細めの跳躍力のあるバレエダンサー出身のようなキャストがクラシックバレエを披露するだけかと思っていたら、男女ともにかっぷくが良くて太めの人キャストも多く見られ、特に劇中盤の男性キャスト陣によるダンスパフォーマンスは劇の見所です!
楽曲はミュージカルというよりもオペラを聞いているような曲調で、会場を震わせるようなテナーやガラスを割る勢いのソプラノはオペラ初心者の私でも圧巻するほどの声量でした。私たちが観劇した日は、自分たち以外に日本人らしき人はおらず、客層がけっこうシニアが多かった点や、見るからにバレエをやってそうな専門学校っぽい10代の若者が多かった事から、昔ならではの古典的な元祖ミュージカルや、クラシック・オペラの道を極める人には王道のクラシック作品のような気がしました。
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