New World Stages ニュー・ワールド・ステージズの詳細

5つの劇場が併設されているオフ・ブロードウェイミュージカルの総合施設

ブロードウェイミュージカルのニュー・ワールド・ステージズ

ニュー・ワールド・ステージズの基本情報

ニュー・ワールド・ステージ(New World Stages)の最寄駅、座席表などの基本情報です。

住所 :340 W 50th St, New York, NY 10019(地図
50ストリート沿い、8番街と9番街の間
創設 :2004年
収容人数 :ステージ 1: 499人
ステージ 2: 350人
ステージ 3: 499人
ステージ 4: 350人
ステージ 5: 199人
座席表 :※クリックして拡大できます

ニュー・ワールド・ステージズの行き方・アクセス

ニュー・ワールド・ステージズへの行き方は、ニューヨーク公共地下鉄(MTA)を利用するのが一般的です。
公演時間が近づくと劇場周辺は大変混み合いますので、地下鉄で行かれる方も、タクシーで行かれる方も時間に余裕を持ってお出かけください。

地下鉄の最寄駅 :

C E 路線の「50 St」駅から徒歩3分ほど

ニュー・ワールド・ステージズの地図

以下は、ニュー・ワールド・ステージズ劇場(New World Stages)の地図です。

ニュー・ワールド・ステージズの歴史

映画館として開業したニュー・ワールド・ステージ

ニュー・ワールド・ステージズ(New World Stages)は、1994年、高級ビルであるWorldwide Plazaの中に「the Loews Cineplex Entertainment movie theater」という映画館として誕生しました。

マンハッタン西部にあるヘルズキッチンと呼ばれる地域(当時まだ売春やドラッグが横行し、ミッドタウンでも特に治安の悪かったことで知られる地域)に建てられましたが、映画館として7年間の営業の末、2001年に閉館し、2004年までの3年間は不使用の建物となっていました。

2004年、劇団による公演、企業のイベント、ライブコンサートなど、商業的な運営を目的とした劇場として開業し、劇場名を「ドジャース・ステージ(Dodgers Stages)」と改名しました。 3年間手付かずで荒廃していた当時の劇場改築を担ったのは、エンパイアステートビル内部の修復建築やグランドセントラル駅内部の改装を手掛けた建築会社Beyer Blinder Belle Architects & Planners LLPで、それに加え、Sachs Morganによる劇場全体のデザインの見直し、Klara Zieglerovaによる内装デザインの見直しも合わせ、大規模な改装工事が行われました。

ちなみに、2000年以降に建設された劇場は、2000年開業のシアター・ロウ劇場(Theatre Row)と、ニュー・ワールド・ステージの2個のみで、ブロードウェイの歴史の中では若い劇場として知られています。

2006年3月16日には、オランダの劇場運営会社であるStage Entertainment社がドジャース・ステージの独占的所有権を獲得し、「ニュー・ワールド・ステージ」と改名し、「ガジリアン・バブル・ショー(Gazillion Bubble Show)」や「アベニュー Q(Avenue Q)」の公演を続けていきましたが、2014年11月14日からは、ブロードウェイ最大の劇場運営会社であるシューベルト・オーガニゼーションが買収し、運営を行っています。

トニー賞受賞作品の再上演劇場であるニュー・ワールド・ステージ

ニュー・ワールド・ステージでは、オフ・ブロードウェイのオリジナル作品公演を行うことは勿論ですが、過去にオン・ブロードウェイのヒットした作品を迎え入れて公演する劇場として知られています。

以下のリストでは、この劇場で公演された元オン・ブロードウェイ作品の代表的な作品を記載しています。

  • レント
    第50回(1996年)トニー賞ミュージカル作品賞を含む4部門受賞
  • アベニュー Q
    第58回(2004年)トニー賞ミュージカル作品賞を含む3部門受賞
  • ジャージーボーイズ
    第60回(2006年)トニー賞ミュージカル作品賞を含む4部門を受賞
  • ミリオン・ダラー・カルテット
    第64回(2010年)トニー賞ミュージカル助演男優賞を受賞
  • ピーターと星の守護団
    第66回(2012年)トニー賞演劇助演男優賞を含む4部門受賞

ミュージカル界の最高権威であるトニー賞の受賞作品をこれだけ沢山オフ・ブロードウェイの劇場でリバイバル公演することは他ではありません。以下のリンク先では、歴代のトニー賞受賞作品をご紹介しておりますので、是非お読みになって見てください。

ニュー・ワールド・ステージズの運営会社

シューベルト・オーガニゼーションが運営する商業目的の劇場

ニュー・ワールド・ステージでは、過去に受賞歴があり、黒字公演が見込める人気演目を積極的に公演するなど、商業的な目線で運営を行っています。オン・ブロードウェイ作品からしてみれば、499座席を擁し、オフ・ブロードウェイの劇場の中では最大であるニュー・ワールド・ステージは、ブロードウェイの作品規模と合っており、お互いの意向が合致しているのも理由の一つです。

New World Stagesと、最後に複数形の「s」が付いている通り、建物の中に合計5つの劇場があり、同時に複数の作品が公演することや、チケットの販売規模に応じて劇場の変更が可能です。

まだ知名度が低くて予算が少ないオフ・ブロードウェイ作品でも、それぞれの公演時間を調整したり、劇場スペース、機材、舞台セット等を共有する事でコスト削減を実現し、安価で容易に継続公演が出来るなど、今日ではブロードウェイの産業全体を上手く潤滑させるのに一役買っている存在となっています。

代表的な例として、499座席あるステージ3(Stage 3)で2007年2月に公演を開始したガジリアン・バブル・ショー(Gazillion Bubble Show)は、公演開始当初、座席を埋めることが出来なかったため、2009年9月、350座席規模のステージ2(Stage 2)へ移動となりました。それに代わって、2009年10月より、ブロードウェイ作品であるアベニュー Qがステージ 3で公演開始し、約10年間のロングランとなっています。

この劇場を所有しているシューベルト・オーガニゼーションは、1900年代から現在に至るまで、最多数のブロードウェイ劇場を築き、その名を轟かせてきた最大手劇場運営会社です。この会社の成功に理由は、長年培った経験値のみならず、この劇場運営の方法からも読み取れる、常に運営効率を考えた賢い経営していることが挙げられます。

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