こんにちはスタッフ水木です。
今回は「ハリー・ポッターと呪いの子(Harry Potter and the Cursed Child)」に招待されたので、スタッフ藤木と共にレポートしたいと思います。本作品が2部構成という事で、観劇レポートも2ページ作成しました。
水木はハリポタファンですが、藤木はそこまでではなく、8部作のストーリーなど全てをはっきりと覚えていない中での観劇となりました。しかし、1部終了時には2人とも大興奮で、今までたくさんの作品を観劇してきましたが、この作品は間違いなく世界最高峰だ!と、翌日に控えた第二部を観るのが待ちきれない状態になりました。
どれだけ凄いか、その素晴らしさをお伝えするのが難しい作品ではありますが、じっくりレポートしたいと思います。
※ 2021年度の公演から「ハリーポッターの呪いの子(ブロードウェイ公演)」は1部構成の舞台に変更となりました。こちらの観劇レポートは、2部構成だった時のものです。
ハリー・ポッターと呪いの子(Harry Potter and the cursed child)について
本作品は、原作の最終話からの続編であり、ハリー達3人が、駅で彼らの子供をホグワーツに送り出す場面から始まります。これだけ聞くとハリポタファンのための作品のようですが、最初に上演された母国イギリスでは、最も権威のある演劇の賞:ローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど、一つの劇作品として大変高い評価を受けました。
2018年4月のブロードウェイデビューから、1年以上経った今になって、ようやく割引チケットが手に入るようになり、観劇を終えた今、個人的にはNYに来る旅行者全員に、是非ともおすすめをしたい作品となっています。
ミュージカルハリー・ポッターと呪いの子のあらすじ、見どころ、登場人物などについて、詳しくは詳細ページをご拝読下さい。
ハリーポッターの前にSHAKE SHACKで腹ごしらえ
SHAKE SHACKはとても有名で、NYの観光雑誌でハンバーガーのページを開けば必ずと言っ良いほど紹介されています。
ハリー・ポッターはリリック・シアターで上演中
リリック・シアター(Lyric Theatre)
この高い天井には、アクロバット演出が行える装置が設置されている事から、これまで上演されたスパイダーマンや、シルクドソレイユの「パラモア」では、客席の上を演者が飛び回っていました。
住所:住所:213 W 42nd St, New York, NY 10036
リリック・シアターの座席表、劇場の特徴などについて詳しくは劇場詳細ページをご覧下さい。
リリックシアターの上に注目
Lyric Theatreには大通りのWest42丁目側と、反対側にあたるWest43丁目、2箇所に玄関が設置されています。
そしてウェスト43丁目の玄関には、巨大な羽のモニュメントが劇場の壁いっぱいに飾られています。この羽のモニュメントも十分注目ポイントではあるのですが、もう一つ見逃して欲しくないのは屋上部分に設置されているモニュメントです。よく見てみると、この鳥の巣の形をした円形のモニュメントの中には、膝を抱えて座る子供(女の子?)の姿が!
これが題名にもある「呪いの子」張本人なのか、それとも別の誰かなのか。いや、そもそも呪いの子とは誰の子供なのか、、、
考え出すと止まりませんが、観劇前からモニュメントのおかげで楽しみになることは確かです。
ちなみにこの43丁目側の玄関前は、絶好の写真撮影スポットです。観劇される方はぜひこの巨大なモニュメントをバックに、写真を撮ってみてください。
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ハリーポッター1色に染まった劇場内をチェック
ニューヨークまで来てハリーポッターを見る理由の1つ目は、この劇場(Lyric Theatre)の素晴らしさにあります。
というのも、劇場の紹介の箇所で少し触れましたが、今回のHarry Potter and the Cursed Childの上演に向けて大規模な改装工事を行い、先程紹介した外観、ロビー、ステージなど、全てがハリポタ使用になっていたからです。
そして後から知ったことですが、この工事にかかった費用はなんと38億円!ブロードウェイでは、公演ごとに劇場の改装工事が行われるのは当たり前なのですが、一般的な改装費用が、だいたい1億円と言われているので、とにかくお金をかけてとことんこだわったということが伺えます。以下で順を追って、詳しく説明していきます。
最新鋭のセキュリティゲート
ベルトのバックルや靴まで脱ぐ必要は決してありませんが、ポケットの中は空にしなくてはいけません。鍵、携帯、小銭、財布など、細かいものをポケットに入れておくと、このセキュリティ・チェックでもたもたしてしまいます(同行したスタッフ藤井のように)。必ずかばんに入れてから、セキュリティーゲートに向かいましょう。
ホグワーツの談話室のような中央ロビー
このスペースはとても広く、内装は柱、壁、電飾に至るまで統一感があります。吹き抜けの天井を見上げると、月と羅針盤をかけ合わせたような絵が目に入ります。調べたところ、今回の公演のためにこの絵も中身を微妙に変えているようです。
このスペースは劇場に入った観客がまず足を踏み入れる場所であり、大規模な改装があった箇所です。優しい色が多く使われ、それでいて古めかしい内装に、映画に出てくるホグワーツ学校内の談話室のような印象を受けました。
劇場内ではこの中央ロビーを中心として、物販スペースやトイレ、クローク、また各階の客席へと向かう事が出来ます。3階席まである大きな劇場ですが、チケットを係員に見せれば、座席までの行き方を丁寧に教えてくれるので、劇場内で心配する必要はありません。
地下1階: | お手洗い |
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1階: | 客席、中央ロビー、バーカウンター(2箇所)、クローク、物販スペース(2箇所) |
2階: | 客席、バーカウンター、物販スペース |
3階: | 客席 |
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ファン必見!ハリーポッターの守護霊が描かれた壁に注目
彼らの話を聞いていて分かったのですが、実はこれ、映画で登場する各キャラクターの守護霊をモチーフにしていました。原作を知っている人は分かるかもしれませんが、ハリーポッターの守護霊:牡鹿や、ハーマイオニーの守護霊:ラッコなども描かれています。ちなみにネタバレですが、本作品中でもこの守護霊が登場するシーン(エクスペクトパトローナム)の呪文が使われます!
各階にあるバーカウンター
この劇場には、1階に2つ、2階に1つバーカウンターがあります。
商品の中で気になったのは、映画館で売ってるようなポップコーンと、瓶の炭酸飲料。特に瓶のデザインがニューヨークでもなかなか見かけない可愛い柄になっていて、ポップコーンと合わせて購入している人を多く見かけました。
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ハリーポッターブロードウェイ限定グッズをゲットしよう
42丁目玄関に向かい、GIFT SHOPと書かれた看板の下を通ると、そこには間違いなくブロードウェイ最大級のグッズ売り場が広がっていました。42丁目の入り口から中央ロビーまでおよそ20メートル程ですが、その廊下の両側全てに、ところ狭しと、ありとあらゆる商品が並べられていました。
特に杖はとても精巧に作られていて、実際に手に取るとなかなかの重みがあり、質感も良く$65という値段にもまぁ納得。他にもふくろう(ハリーポッターのペット)のぬいぐるみや、羽ペンなどがありました。
個人的に好きだったのは各寮をデザインして作られていたマフラーとニット帽です。原作ファンなら分かるかと思いますが、寮対抗のクディッチの試合では、生徒はみんなこれを着て応援をしています。
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リリック劇場の客席の様子
開演20分ほど前になり、いよいよ座席へとつながる扉が開かれました。左右2箇所に分かれた扉を抜けると、そこには想像よりも遥かに広い客席が広がっていました。
また、座席、カーペット共に全てが新しく整っていたので、例え方が悪いかもしれませんが、歴史あるミュージカルの劇場というよりも、最新の映画館のような印象を受けました。
そして、聞いていた通り、天井がとにかく高かったです。3階席部分の正面部分の上部には更に大きなスペースがあり、これはアクロバットの演出が出来るのも納得でした。
またこれもネタバレですが、劇中は多くの特殊効果が使われ、それらの演出もかなり大掛かりなので、ステージ全体が見渡せるという点では、前方過ぎない方が良いのかもしれません。
今回の座席はココでした
チケット券面 ORCHO K 5 の見方:
K列(前から11列目)のシート番号5(通路から3席目)
通路側から3席目なので、角度も付かず、非常に見やすかったです。強いて言うなら、スタッフ藤木の前に、不運にも長身の男性が座ってしまい、少し横に首をずらして観劇することになった事ぐらいでしょうか。ただ、こればかりは選べるものではないので、仕方がないですね…。
この舞台は、映画版の続きということで映画の最終シーンから始まりますので、舞台セットはあの有名な9と3/4番線プラットフォームとなります。正面の時計が印象的ですが、この時計はストーリーの中で重要な役割を果たしますので、ぜひ注目して見て下さい!
要注意!キャストの出待ちは第二部終了時のみ
通常なら、公演終了後、劇場入り口で列を作ってキャストが出てくるのを待つところですが、ハリー・ポッターのキャストの出待ちは第二部終了時のみです。つまり、今回の観劇のように第一部(木曜日)観劇後に出待ちをしていても時間の無駄となりますので要注意となります。
この作品では、第一部と第二部を連続して公演する事が前提のため、キャストの疲労を考慮して、第一部の後はファンサービスに対応しないようになったようです。翌日の第二部の公演後に出待ちをした結果を「第二部の観劇レポート」でご紹介しています。(第二部レポートのリンクはページの一番下)
ハリー・ポッターと呪いの子 第一部 観劇後の感想まとめ
ニューヨークまで来てハリーポッターを見る理由に、まず劇場が凝っている点を書きましたが、その次の理由は「恐ろしいほどに舞台劇のクオリティが高い」という事です。冒頭でも同じ言葉を使いましたが、間違いなく世界最高峰の舞台であると思います。
いちいち目を奪われる演出が連続する
よくテレビや映画で画面が歪んで吸い込まれるようなシーンがありますが、そのシーンが目の前で起こりました(見えるものが全て歪んで、座席に座っている自分が本当に時空に吸い込まれた感覚になりました)冗談抜きで「え!?」と二度見、三度見してしまう瞬間の連続。1階席の最後部にあった、音響・映像管理席のこのとんでもない量のコントロール・デッキも納得です。
また、ハリーポッターでは有名な、他の人に変身できる薬「ポリジュース」がこの舞台でもでてくるのですが、どうやって変身するのか…と思ったのも束の間、あっという間に目の前で変身が完了。これは、原作を全く裏切らない映画通りの演出で、完全に魔法を見せられた気分になりました。
JKローリングが改めて凄いと感じた大作
今回見た「呪いの子」に関しては、事前にあらすじを読んでいなかったのですが、この作品では過去に遡る事が多く、これまでの物語がどのように今回の話に相互作用しているか、というのを純粋に楽しみました。何よりも、原作者のJKローリングは、第一作目からこんなにネタと仕掛けを仕込んでいたのか!?と驚かざるを得ませんでした。
最近、史上最高興行収入を記録したマーベルコミックスの映画「アベンジャーズ:エンドゲーム」でも、各キャラクターの過去の様々な伏線が、現在へと繋がっていましたが、まさにあんな感じで「呪いの子」の舞台も、今までのハリー・ポッター・シリーズの人物関係や、アイテムなどがこの舞台へと繋がり、1部が終わった時には、感動さえ感じました。改めて、原作者の想像力の豊かさに関心してしまい、気づけば第二部が気になって仕方ない状態となりました。
「英語」のハードルを打破するために
第一部を終えてスタッフ藤木と共に帰っている途中、大事なことに気が付きました。
それは、この演目が「ミュージカルではなく劇なので、とにかく英語のセリフが多い」こと。音楽や歌でごまかしがきかない劇は、日本人にとって英語の壁が大きなハードルになってしまうと思いました。
しかし、原作を知っている知らないに関わらず、ここまで楽しむことが出来た今、この劇は絶対に見て欲しいと、スタッフ藤木と共に、強く思いました。
別ページ「第二部」のレポートでは、本ページの続き、出待ちの様子、お得な割引情報など詳しく記載しています。こちらを読み終えたら併せて「第二部のレポート」も是非お読み下さい。
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