Jujamcyn Theaters – ブロードウェイミュージカルの劇団案内
ユージャムシン劇団(Jujamcyn Theaters)は、1956年、ジェームス・ビンガー(James H. Binger)と彼の妻バージニア・ビンガー(Virginia M Binger)によって設立されました。ブロードウェイの劇場運営団体の中で、シューベルト・オーガニゼーション(The Shubert Organization)とネダーランダー・オーガニゼーション(Nederlander Organization )に次いで3番目に大きい劇場運営団体で、5つの劇場を所有しています。
劇団設立者であるジェームス・ビンガーは、ミネソタ州東部に位置するセントポールで生まれ育ち、高校で妻のバージニア・M・ビンガーと出会いました。その後、ミネソタ・ロー・スクール大学で法学士を取得した彼は、卒業後ミネアポリスの法律事務所で電子制御システムや機器の製造販売会社ハネウェル(Honeywell)の顧問弁護士として働いていました。1943年、ハネウェルから引き抜かれニューヨークに進出、1961年に社長就任、1965年には会長に就任しました。
ジェームスは会長に就任にあたり、海外に6つの生産拠点を作って事業を大きく拡大、売り上げよりも利益を重視した販売方法に改善し、アメリカ航空宇宙局、ボーイング、アメリカ国防総省に技術サービスを提供する世界のIT産業を代表する企業にまで成長させました。ビジネスに非常に優れていたジェームスは、1978年の会長引退後も亡くなるまでハネウェルの相談役として企業の繁栄に携わりました。
そんなジェームスがユージャムシン劇団を設立するきっかけとなったのは、1956年に彼の妻バージニア・M・ビンガーの父であり、世界的化学・電気素材メーカー3M社(3M Company)の設立者ウィリアム・L・マクナイト(William L. McKnight)が、当時ニューヨークとボストンに所有していた2つの劇場:セントジェームズ劇場(St. James Theatre)とコロニアル劇場(Colonial Theatre)を売りに出すため、ジェームスに相談したのが始まりでした。
ジェームスは「ニューヨークの劇場は良いビジネスになる」と断言し、ボストンのコロニアル劇場のみ売却し、マクナイト氏がニューヨークに所有していたセントジェームズ劇場をそのまま保持しました。後にマクナイト氏はセントジェームズ劇場の所有権をジェームスとバージニアに譲り、これをきっかけに劇場運営団体「ユージャムシン劇団(Jujamcyn Theaters)」が設立しました。ユージャムシン劇団の名前の由来は、ジェームスとバージニアの3人の子ども「Judith, James, and Cynthia」の頭文字のイニシャルを取って作られました。
2002年にジェームスの妻バージニア・M・ビンガーが他界し、2004年にジェームス・ビンガーが他界した後は、社長ジョーダン・ロス(Jordan Roth)がその座を引き継ぎました。ジョーダン・ロスは、24歳の時から舞台プロデューサーとして活躍し、トニー賞ノミネート作品「ロッキー・ホラー・ショー(The Rocky Horror Show)」などのミュージカル作品を制作していました。
その後もユージャムシン劇団は、トニー賞9部門受賞の「ザ・ブック・オブ・モルモン(The Book of Mormon)」や、トニー賞6部門受賞の「キンキーブーツ(Kinky Boots)」など数多くのトニー賞受賞大ヒット作品を各5つの所有劇場で生み出します。舞台プロデューサーの活動も継続して行っていたジョーダン・ロスは、2012年にウォルター・カー劇場で自身が制作したミュージカル作品「クライボーン・パーク(Clybourne Park)」の公演を行い、同年のトニー賞で演劇作品賞を受賞、3部門でノミネート、また新聞等の印刷報道、文学、作曲に与えられる米国で最も権威のあるピューリッツァー賞(Pulitzer Prize)を受賞し、劇場運営団体のトップでありながら、現役の舞台制作プロデューサーとして活動を続けています。
ユージャムシン劇団は、ニューヨーク・マンハッタン内で5個のオン・ブロードウェイ劇場を所有・運営しており、その劇場で公演されたミュージカル作品のチケットやグッズ販売の売上で利益を上げていますが、ジェームス・ビンガーは団体の運営にあたり劇場運営の保持だけでなく、不動産、制作、新しいミュージカル作品の開発や脚本など様々な分野と連携して事業を行うことで、独自の利益を生み出すビジネスモデルを確立しています。
ユージャムシン劇団は、1977年から現在まで約80個にも及ぶミュージカル作品を手がけています。代表作として、1993年公開の「マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)」と「エンジェル・イン・アメリカ(Angels in America: Perestroika )」、1997年公開の「アニー(Annie)」、1998年公開の「サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)」、2000年公開の「プルーフ(Proof)」などが挙げられ、数々のトニー賞受賞作品を輩出しています。
劇場のチケット窓口での販売は勿論のこと、オンラインにて「ロタリーチケット(Lottery Ticket)」と呼ばれる抽選に当たると安価に当日券が購入できるシステムを導入しています。座席の位置や見やすさを気にしないでとにかく安く観劇したい、という方にお勧めです
1984年にジェームス・ビンガー率いるユージャムシン劇団によって、慈善事業の一貫として作られてたユージャムシン賞(Jujamcyn Award)は、劇場や作品のために、技術や演出の開発に最も貢献したアメリカ全体の劇場運営団体に向けて表彰される賞で、受賞者には$50,000ドルから$100,000ドルの賞金が贈られます。ニューヨークでの受賞者は、1988年にヘイズ劇場(Hayes Theater)の所有団体であるセカンド・ステージ・シアター(Second Stage Theatre)、1991年にニューヨーク・シェイクスピア・フェスティバル(New York Shakespeare Festival)、2001年にサミュエル J フリードマン劇場(Samuel J. Friedman Theatre)の所有団体であるマンハッタン・シアター・クラブ(Manhattan Theatre Club)などが挙げられ、地方でユージャムシン賞を受賞した劇団は、トニー賞の特別賞である地方劇場トニー賞(Regional Theatre Tony Award)(※)としても認識されています。1984年から2004年まで毎年1回行われていたユージャムシン賞ですが、2004年に、主催者兼スポンサーであったジェームス死後以降は、2007年に劇団「Irish Repertory Theatre」が受賞した以降は開催されていません。
※地方劇場トニー賞:NY市以外にある地方劇場の功績を称える賞
ブロードウェイの大手運営会社、ユージャムシン・シアターズが運営しているブロードウェイの劇場一覧です。リンク先にて、各劇場の詳細を確認できます。
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