あっとブロードウェイでは、今までに約20作品以上の観劇レポートをご紹介してきましたが、実は、王道ミュージカル「シカゴ(Chicago)」の観劇レポートがありませんでした…。日本でも、米倉涼子さん主演の舞台で、大きな話題となったという事もあり、日本、アメリカ(ブロードウェイ)、イギリス(ウェストエンド)にて、既にこのミュージカルをご覧になられた方も多い事かと思います。今回思い立って、その日にチケットを用意して、スタッフ2名で見に行ってきました!1996年10月の初演から20年以上愛され続けるブロードウェイ「シカゴ」の観劇レポートをご紹介します!
アンバサダー劇場にて絶賛好演中のミュージカル「シカゴ」
絶賛ロングラン公演中の「シカゴ:Chicago」
また、2012年と2017年には女優:米倉涼子さんが主役ロキシー役を努め、さらには2019年にも日本人初となる3度目のブロードウェイ舞台を控えており、日本でも馴染みのある大人気の作品です。
ミュージカルシカゴのあらすじ、見どころなどについて、詳しくは詳細ページをご拝読下さい。
シカゴ上演中のアンバサダー劇場
アンバサダー劇場(Ambassador Theatre)
1921年2月11日に建設されたこの劇場は、元々、NBCによるテレビスタジオや映画館として使用されており、他の劇場と比べると所要人数が少ない小型の劇場となっています。その分、1階席であればどの座席に座っても比較的舞台が近いのが利点です!
住所:219 W 49th St, New York, NY 10019
アンバサダー劇場の座席表、劇場の特徴などについて詳しくは劇場詳細ページをご覧下さい。
シカゴの劇場の1階席はとても傾斜が緩い
良い点は、ステージに近づけば近づくほどよく見える、という点。悪い点は、前の人が大きな人だったら完全に視界の邪魔になってしまう点、です。
公演が始まる前に見て!気品溢れた装飾と金色の鉄格子を使用した舞台
シカゴの劇場の見どころとして、イギリスの伝統的な様式アダム様式(Adam style)を用いた室内装飾(豪華なシャンデリア、壁・天井・ボックス席・出入り口また通路の壁に催された柄)と、金色の鉄格子を使用した建築方式プロセニアム・アーチ(Proscenium Arch)(「Grid」と呼ばれる金色の縁で覆われた舞台装飾)です。
この劇場の建築に携わった建築家ハーバート・クラップ(Herbert J. Krapp)は、1920年代の劇場建築ブームで活躍した人物であり、彼が建築した劇場は、「オペラ座の怪人」の公演劇場 マジェスティック劇場や「アラジン」の公演劇場 ニュー・アムステルダム劇場などが挙げられます。ブロードウェイの伝統歴史が詰まった劇場でみる舞台は、より一層雰囲気を作ってくれます。
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観劇前の楽しみ方|アンバサダー劇場の場合
シカゴ限定の公式グッズとスペシャルカクテルを楽しもう
おすすめの公式グッズは、ミュージカルのお土産としても使えるシカゴの楽曲が入ったCDとパンフレットのセット($30)です。セット割で別々に買うよりも$10安い、という事でおすすめです。
「シカゴ」オリジナルカクテルを楽しもう
お値段は$14と少々パンチの聞いたブロードウェイ価格でしたが、まぁ劇場に来たら飲むしかないと思ってますので、1つだけ注文しました。ウォッカも強すぎず、アメリカでは珍しく甘すぎないカクテルでした。
バーが混み合ったら中二階のバーカウンターへGO!
シカゴの劇場は小さいので並ぶスペースも狭いのですが、バーカウンターが、1階、中二階、そして二階、と3箇所あります。 この中で、中二階のバーカウンターが何気に人が少なくて穴場です。ただし、オリジナルカクテルを購入できるのは、1階と2階のバーだけなので要注意です!
今回の座席は、1階オーケストラ席サイド列
実は今回1階席ではありましたが、シート番号「11」という、サイドの列で壁寄りの席でした。偶数列なので、1, 3, 5, 7, 9, 11…、つまり通路から6席離れたところ、という事で、ちょっと嫌だなぁ…と思っていたのですが、この劇場の場合、ここまで通路側から入った席でも意外と見える、という事が分かりました。
チケット券面 ORCHO D 11 の見方:
D列(前から6列目)のシート番号11
前から6列目、通路側から入って6席目のこの座席は、舞台から少し距離があるため死角が存在せず、舞台をまんべんなく一望できる座席でした。収容人数が少ないアンバサダー劇場では、基本的に1階席であればどの席でも舞台との距離が近くて見やすい事に気づきました。但し、サイド列の一番前の一番端の座席に座ってしまうと、舞台の柱が目の前になり、かなり視界が邪魔されます。
1階席中央前列からの舞台の見え方
他の劇場の最前列だと、かなり上を見上げる角度になりますが、この劇場ではそこまで首が辛くなりません。むしろ、キャストの表情(シワまで見えちゃう)がよく見え、マイクを通す前の生の歌声まで聞こえてきます(ツバも飛んできます)。
2階フロントメザニン席からの舞台の見え方
また、劇場が小さいという事で、2階席の前方はかなりステージに近くなるので、2階席前方も1階席の真ん中と同じくらいおすすめです。但し2階席は、前方・後方で、大きな通路で分けられているので、後方に座ってしまうとかなりステージから遠くなるので要注意です。
ミュージカル シカゴを観た感想
今回は、原作の映画(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演)を見て予習して行ったので、バッチリ楽しむ事ができました。けっこう映画通りだなぁと思う所が多かったのですが、映画よりもある意味クラシックな作品になっている印象がありました。私個人の意見となりますが、ブロードウェイと言えば「オペラ座の怪人」と「シカゴ」!と自分の中で思っていた事もあり、かなり期待した中で見ることになりました。
劇場に入ってまず感じた、その舞台の小ささ、狭さ…。ここでロングランのシカゴがやっているのか!と思わず感じてしまいました。舞台上にセットらしきものはほとんど無く、小規模なオーケストラ隊が舞台の上で構えており、「楽器隊もこれだけ?」と思いました。やはり古い作品だからお金がかかってないもんなのか…なんて思っていると幕が開きました。
ジャズをとことん堪能するならこの作品!
幕が開けてすぐにセクシーな女性が登場します。何か話してるな、と思ったら踊りだし、あっという間にアンサンブルも総出となって、ダンス、ダンス、の連続でした。
前半に登場する楽曲「Cell Block Tango:セル・ブロック・タンゴ」は、さまざまな理由で刑務所に入った女受刑者たちが、その背景を話しながらタンゴのメロディーに載せた力強いダンスと歌声を披露しますが、多少英語力が必要となりますので、事前に映画版「シカゴ」を見ておく事をおすすめします。
「シンプル・イズ・ベスト!」なシカゴ
途中でちょっとしたステージの転換があったり、両脇からハシゴが出てくる演出があったりしますが、基本的には同じ舞台セット。ミュージカルとしては珍しい、劇中の舞台セットとキャストの衣装が全く変わらないという点が、非常に印象的でした。そして、衣装替えもほとんどなく、男女共に基本的に黒一色の透けたレースのようなものを着て、囚人、一般人、関係なく同じ衣装で配役されていました。
その分、演出、演技、歌唱力勝負、と言う舞台だと思います。これは後で聞いた話ですが、実はシカゴに出演する事が「ブロードウェイの登竜門」とも言われ、ここで成果を出して、他のミュージカルへ出世する…というパターンが実際に多いようです。それにしても、女性の体のバッキバキ具合が半端なかったです。アスリート並の鍛え抜かれたボディがなくては、ジャズのセクシーなダンスは踊れないと確信しました…。
私がミュージカルでサントラCDを購入したのは「アラジン」と「ディアー・エヴァン・ハンセン」の2作品だけなのですが、今回のシカゴが3作品目になりました。正直、ジャズは聴かないですし、興味本位で、ブルーノートとビレッジ・バンガードのジャズライブに一回ずつ行ったことがあるくらい、とこれまたミーハーな感じだったのですが、シカゴの曲は、私みたいに興味の無い人間が聞いても(そもそもジャズとか知らなくても)、”かっこいい”と思える楽曲だと思います。お洒落なカフェで流れているBGMみたいなジャズ、というよりかは、力強い、ぐいぐい背中を押してくるようなアップテンポのものが多いような気がしました。気になる方は、シカゴの名曲をちょっと聴いてみてください。
米倉涼子主演シカゴ観劇レポートも併せて読もう!
別ページで、米倉涼子が主演のミュージカル「シカゴ」についてレポートしています。出待ちの様子や、舞台上の米倉涼子の様子などについて詳しくレポートしておりますので、是非読んでみてください。ブロードウェイミュージカル 割引チケット 絶賛発売中!
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