サークル・イン・ザ・スクエアの解説

Circle in the Square – ブロードウェイミュージカルの劇団案内

ブロードウェイミュージカルのサークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校

サークル・イン・ザ・スクエアの基本情報

サークル・イン・ザ・スクエア(Circle in the Square)は、1960年、劇場制作者テオドール・マン(Theodore Mann)を中心に、映画監督ホセ・キンテーロ(Jose Quintero)、俳優ジェイソン・ウィングリーン(Jason Wingreen)、ダンサーアイリーン・クラマー(Eileen Cramer)、女優エミリー・スティーブンス(Emily Stevens)ら5人によって創設されました。同名のサークル・イン・ザ・スクエア劇場(Circle in the Square Theatre)を所有し、俳優・制作スタッフ・監督・運営などブロードウェイミュージカルに関わる全ての分野においてのミュージカル・演劇育成学校「サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校(Circle in the Square Theatre School)」の経営を行っています。

サークル・イン・ザ・スクエアの歴史

サークル・イン・ザ・スクエア劇場からできた劇団と演劇学校

サークル・イン・ザ・スクエアの設立者であるホセ・キンテーロ、ジェイソン・ウィングリーン、ダンサーアイリーン・クラマー、エミリー・スティーブンスら5人は、元々1951年にオフ・ブロードウェイ劇場であるサークル・イン・ザ・スクエア劇場(Circle In The Square Theatre)をグリニッジビレッジ地区で開業していました。しかし、当時のサークル・イン・ザ・スクエア劇場は、劇場としての営業許可を持っていなかったため、代わりにテオドール・マンはキャバレーの営業許可を取得し、劇団スタッフや役者と一緒にウェイターとして働きながらダンスやコメディショーを開催するナイトクラブとして経営を開始しました。そのため数年は演劇公演ではなく、グレーテ・スルタン(Grete Sultan)によるピアノ演奏などを開催するも、あくまでキャバレーとして運営されていました。そんな中、演劇を定期的に制作し、若い俳優を雇っていたテオドール・マンは、俳優業や制作を学ぶ個人クラスを定期的に提供しており、フルタイムのトレーニングプログラムを取り入れたミュージカル・演劇育成学校を設立したいと考え始めます。

後の1960年に、テオドール・マンはサークル・イン・ザ・スクエア劇場をグリニッジビレッジのブリーカー・ストリート(Bleecker Street)地区に移すのと同時に、劇団「サークル・イン・ザ・スクエア(Circle in the Square)」を設立。さらに当時僅か生徒15人で形成されたミュージカル学校「サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校(Circle in the Square Theatre School)」を設立し、劇場の運営だけではなくミュージカルの役者やスタッフの育成にも力を注ぎました。

オフ・ブロードウェイを認知させたサークル・イン・ザ・スクエア劇場

1950年代のニューヨーク、タイムズスクエア サークル・イン・ザ・スクエア劇場が開業した1950年代初めから1960年代初頭にかけてのブロードウェイは、アメリカ演劇がビジネスとして著しく発達した時期であり、様々な形で芸術・演劇の運動が繰り広げられていました。しかしながら、客席数100~299名の小規模な劇場(いわゆるオフ・ブロードウェイ劇場)は、まだ正式にミュージカル演劇として認知されていませんでした。

そこに、1952年にサークル・イン・ザ・スクエア劇場が、過去のブロードウェイ公演で失敗した作品「夏と煙(Summer and Smoke)」の再演制作を行い、これをきっかけに小規模公演がブロードウェイ演劇の一部として認可され始めます。この作品のようにオン・ブロードウェー公演に一度失敗した作品や初演時に評価の低かった作品を再演したり、無名作家の作品に若手俳優を起用して低予算で上演するスタイルは当時のブロードウェイでは珍しく、演劇業界に大きな影響を与えました。この時代に登場した作家や俳優は数多く、作家としては、過去にトニー賞演劇作品賞を受賞し、5回ノミネートされたエドワード・オールビー(Edward Albee)、俳優としてはトニー賞演劇主演男優賞にノミネート、2度アカデミー主演男優賞を受賞経験のあるダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)などが挙げられます。

オフ・ブロードウェイ劇場からトニー賞受賞作品の上演劇場への進化

サークル イン ザ スクエア劇場の舞台 サークル・イン・ザ・スクエア劇場が1971年に正式にオフ・ブロードウェイの劇場として登録されたのをきっかけに、サークル・イン・ザ・スクエアは、演劇専門学校とともに現在のガーシュイン劇場(Gershwin Theatre)と隣接する形で、パラマウント・プラザ・タワー(Paramount Plaza)拠点を移しました。複合施設には、収容人数776名のサークル・イン・ザ・スクエア劇場の他に、演劇学校が授業にしようする教室、リハーサルスタジオ、管理事務所を備えた設備が整っています。

サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校とは

サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校は、ブロードウェイミュージカルを代表する育成学校の1つです。育成学校の主な目的は、プレゼンテーションや実験的な実技を用いて、プロの劇場、映画、テレビで活躍する俳優業や歌手業を訓練することです。

ブロードウェイで活躍するプロたちに学べる

サークル・イン・ザ・スクエア劇場学校 この学校は、演劇とミュージカルの演技を学ぶコースが2つあり、2年間フルタイムの学生として通うコース「National Association of Schools of Theatre」と「Two-Year Professional Musical Theatre Workshop」そして、夏季限定の7週間の集中プログラム「The Summer Workshops: Theatre and Musical Theatre」から選択可能となります。いずれのコースも、ブロードウェイで活躍するプロデューサー、俳優、監督を教員として小規模で構成されたクラスで行われます。映画女優として活躍したジャクリーン・ブルックス(Jacqueline Brookes)は、1974年から2013年4月の亡くなるまでの間、女優業だけでなくサークル・イン・ザ・スクエア演劇育成学校の教員メンバーとしても活動を行っていました。

このプログラムは、様々な演技スタイルや異なる視点から見た演劇様式を学べるだけでなく、各生徒の技能と演劇スタイルを見出すための授業設計がされています。各生徒が自分にあった演劇様式を学ぶことで個々の技量だけでなく、アンサンブルミュージカルと呼ばれる複数の人間で合唱する舞台でも自分の技量で役割を果たすことができます。また授業の一貫として、サークル・イン・ザ・スクエア劇場の舞台で生徒が入場料無料の公演を行うなど、通常では経験できない体験を提供しています。

生徒によるミュージカル・演劇公演プログラム

サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校は、1994年から毎年春に生徒による演劇やミュージカルの全5曲を公演するイベント「FESTIVAL OF THEATER」を行っています。一般客も入場料無料で観劇することが可能ですが、5ドルの寄付が義務付けられています。また、3年生限定の課題授業である「PLAYWRITING RESIDENCY AT PS 11」は、18日間で学ぶ脚本家プログラムです。脚本家スカラー(Sklar)氏と教師の指導の下、生徒はまず抽象的な演劇を作り、それをベースに現実的な内容の演劇を制作します。各生徒が制作した演劇は、サークル・イン・ザ・スクエア劇場の舞台で、学生、教師、保護者を招き公演発表が行われます。

芸術教育プログラム

サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校は地域社会への取り組みとして、本学校の卒業生が卒業後も演劇業界で活躍をしてもらう機会を設けています。このプログラムに参加した卒業生は、サークル・イン・ザ・スクエア演劇専門学校からの奨学金を得ることができるだけでなく、プログラム完了後、演劇の教員として認定され収入を得る資格があります。また、ニューヨーク市の公立学校と提携し、ニューヨーク公立学校の生徒に文学や芸術知識を教育するプログラムも行っています。

サークル・イン・ザ・スクエアが所有する劇場リスト

ブロードウェイの劇団、サークル・イン・ザ・スクエアが運営しているブロードウェイの劇場です。リンク先にて詳細を確認できます。

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