ミュージカル プロム(The Prom)チケットと観劇レポート

ミュージカル「プロム(The Prom)」感想

2018年10月23日よりブロードウェイのロングエーカー劇場(Longacre Theatre)にて公演を行っている新作ミュージカル「プロム(The Prom)」。
本作品は、思春期の女性同性愛者(レズビアン)を題材にしたコメディ作品で、2017年トニー賞受賞作品「ディアー・エヴァン・ハンセン (Dear Evan Hansen)」のように、思春期特有の高校生の悩みを描いたハイスクール・ミュージカルとして話題を呼んでいます。
新作にも関わらず、幸運な事にスタッフ2名が招待されたので、今回は「プロム」のあらすじ、見どころ、感想など詳しくレポートしたいと思います。

LGBTとプロム(The Prom)について

皆さんは、「セクシュアルマイノリティー(性的少数者)」という言葉をご存知でしょうか。今日の日本のメディアでも多く取り上げられるようになったセクシュアルマイノリティーは、一般的に同性愛者、両性愛者、トランスジェンダー(性同一性障害)が含まれ、別名称「LGBT=女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)」とも呼ばれています。

新作ミュージカル「プロム(The Prom)」
今でこそ、ゲイやレズビアンなど、欧米諸国の多くの国では、同性愛者への差別を禁止する法律が存在していますが、地域によってはまだまだセクシュアルマイノリティーに対する差別が存在するところもあります。本作品は、そんな世間からのLGBTへの偏見に悩む、高校生の女性同性愛者(レズビアン)カップルが繰り広げる物語を描いた作品です。

本作品のあらすじ・見どころなどは、詳細ページにまとめていますので、是非ご覧ください。

プロムの公演劇場について

ロングエーカー劇場(Longacre Theatre)

ロングエーカー劇場(Longacre Theatre)にて上演中のプロム
1913年に建設されたロングエーカー劇場は、18世紀のフランスで流行ったボザール様式というデザインを採用しており、内装はヨーローッパの綺羅びやかな神殿のような雰囲気が特徴的です。それとは一転して、劇場の外装は、タイムズスクエアらしいライトアップされた繁華街に相応しい装飾が施されています。

住所:220 W 48th St, New York, NY 10036

20世紀に名を馳せた建築家、ヘンリー・ハーツが手掛けた豪勢な内装を持つこの劇場の基本情報、創立者の生い立ち、劇場の建築については、詳細ページをご覧ください。

ロングエーカー劇場(Longacre Theatre)の中の様子

劇場の入り口にはシャンデリアがお出迎え
ボサール様式を採用し、古典的なスタイルで装飾した壁
ピンクとゴールドの色を基調としてしたボサール様式の装飾
広々とした2階、3階の劇場の様子

注意!お手洗いとバーは4階にある

4階に位置するバーとお手洗い
ロングエーカー劇場のバーとお手洗いは4階にあります。1階にある看板に従って、2階メザニン席、3階バルコニー席を超えて4階に行きます。階段は螺旋階段状になっており、1階からお手洗いに到達するまで、正直かなりきついです。

なので、ご利用される方は時間に余裕を持って向かわれることをおすすめします。

プロム公式グッズをチェックしよう!

ロングエーカー劇場のグッズ売り場
劇場に入るとすぐに出迎えてくれるのが、ミュージカル観劇のもう一つの楽しみ、公式グッズ売り場です!プロムのグッズ売り場は、他の演目のような劇場の中ではなく、劇場入り口のロビーに設置してあります。

入り口のドアの側面に沿って設置してあるため、入場の際には見逃してしまうので要注意!また、観劇前は入り口付近が大変混み合うので、休憩時間や観劇終了後を狙うことをおすすめします。小物は$10~、Tシャツは$30~、パーカーは$65~で販売されています。

今回の座席はココでした

チケット券面 MEZZO B 22 の場合:

プロムの座席は2階メザニン席(左サイド)B列
MezzanineOdd = 2階メザニン 奇数席(左サイド)
B列(前から2列目)シート番号22

収容人数1,095人のロングエーカー劇場は、座席が3階層に分かれており、2階席以上の座席の傾斜がきついため、どの座席に座っても基本的に舞台全体を一望することができます。

尚、座席の幅が日本人の私達で丁度良いくらいなので、体の大きい人は、通路側や最前列を選んだ方がゆったりと座ることができます。

ロングエーカー劇場(Longacre Theatre)座席と見え方

1階オーケストラ席からの舞台の見え方

1階オーケストラ席からの舞台の見え方
1階オーケストラ席の前方から中央であれば、死角がなく、舞台全体を満遍なく見渡すことができますが、写真で見てわかるように1階席後方のお座席の場合は2階メザニン席の天井が舞台を遮ってしまいます。

また、座席の斜面がなだらかなため、後方に座ってしまうと前の人に遮られて見えないという問題があります。1階オーケストラ席に座るのであれば、前方から中央までのお座席をおすすめします。

2階メザニン席からの舞台の見え方

2階メザニン席からの舞台の見え方
この劇場で一番見やすい座席 2階メザニン席の中央前方は、あまり高くない、ほどよい位置から全体を見渡す事のできる席となっております。

特に、今回の「プロム(The Prom)」では、ステージ幅いっぱいに使ったアンサンブル・ダンスが魅力的だったのですが、これを1階オーケストラ席で見ると視界に収まりません。また、2階メザニン席であっても、後方になると位置が高くなりすぎて見下ろす角度になるので注意です。

3階バルコニー席からの舞台の見え方

3階バルコニー席からの舞台の見え方
3階バルコニー席になると、完全に舞台を見下ろす形となります。上記にある劇場の全体写真を見て分かるように、2階メザニン席と3階バルコニー席の間が離れて設計されているため、天井近くまで高く並んだ座席位置となります。

チケット代こそ安いのですが、安さには理由があるなという感じです。また、高所恐怖症に方にはおすすめしません。

インスタ映えするプロムの4階ホール

ミュージカルプロムの記念写真を撮ろう!
実はこの4階、バーとお手洗いだけではないんです!バーの横には、ミュージカル・プロムの記念写真が取れるスポットがあり、誰でも好きなようにボードに絵やメッセージを書いたり、記念写真を取ったりすることができます。私達もばっちり写真を取ってきました!

休憩時間約20分と時間が限られているにも関わらず、時間を忘れて楽しんでしまいました。4階まで来ないと分からないというところも、隠れスポットのようで、コメディ作品ならではの遊び心満載な劇場だと思いました。

プロム観劇後の感想まとめ

セクシャルマイノリティーへの偏見を乗り超える

フィナーレは全キャストでダンスを披露
高校生のレズビアンカップルが、学年の最後の一大行事ダンスパーティー「プロム」に2人で参加するために、友人、教師、親そして社会と立ち向かう姿を描いた物語があらすじとなりますが、自分たちのアイデンティティを世間に認めてもらうだけでなく、世界中の人々へ、レズビアンやゲイといったセクシャルマイノリティーへの偏見を失くすためのメッセージが込められた作品だと思いました。

また、彼女たちへの偏見や差別を全面に押し出すのではなく、彼女たちの言動によって周りがどう変化していくのか、どのようにして偏見を受け入れていくのかという世間の目の変化を描いており、自分と異なる人間を受け入れることの大切さを教えてくれる作品です。

高校生に戻った気分で楽しめる

キャスト全員でダンスを踊る舞台の様子
田舎の高校を舞台にした本作品は、思春期の高校生の様子や、日本でもお馴染みの保護者と教職員による団体「PTA」などが登場し、まるで自分がその舞台の一員で高校生に戻ったような気分で楽しむことができます。

本作品の見どころは、ミュージカル「アラジン」の楽曲を手がけたチャド・ベゲリン(Chad Beguelin)と振付を担当したケイシー・ニコロウ(Casey Nicholaw)が、再びタックを組んで手掛けたダンスと楽曲です。コメディー作品ならではの明るく元気よく、思わず手拍子をしてしまいたくなるような楽曲に乗せて、キャスト全員が踊るダンスは必見です!

ザ・王道アメリカコメディ作品を見たいならこの作品!

王道コメディーミュージカル「プロム(The Prom)」
セクシャルマイノリティーや思春期特有の悩み、ソーシャルネットワークなどの社会問題を題材にしつつも、今の米国政治に対する酷評、若者ならではの汚い言葉遣いの連発、放送ギリギリと思わせるような王道アメリカン爆笑コメディーに仕上がっています。

観客もミュージカルとはおもえんばかりに終始大笑いをしており、いつの間にか自分も思わず声を出して笑っていました。ちょっと早口で、英語で何を言ってるか分からない場合は、周りで笑っているお客さんに完全に置いていかれますが、気にせず一緒に笑い飛ばしましょう!

落ちぶれブロードウェイ俳優役のキャスト4人に注目

左上からBrooks Ashmanskas(ブルックス・アッシュマンスカス),Christopher Luverne Sieber(クリストファー・シーバー)右下 Beth Leavel(ベス・リーベル),Angie Schworer(アンジー・L・シュワーアー) ※引用 nytimes.com
レズビアンの女子高校生がガールフレンドをプロムに連れて行く際に町で騒動になり、注目されていることに便乗して、落ちぶれたブロードウェイ俳優4人が自分たちも注目されたいとその街に行く所から物語は始まるのですが、歌と踊りで魅せ、コミカルな演技で笑わせてくれる彼ら4人無しではこのミュージカルは成り立ちません。

物語とは違って、実際は輝かしい経歴を持っているこの4人を観劇前に要チェックです!

① ディーディー役:Beth Leavel(ベス・リーベル)

今回が13作品目のミュージカルになるベテラン俳優で過去には、ドロウジー・シャペロン(The Drowsy Chaperone)とベイビーイッツユー!(Baby It’s You)でトニー賞最優秀女優賞を獲得。エルフ(Elf)やマンマ・ミーア!(Mamma Mia!)、ハロー・ドーリー!(Hello, Dolly!)などの人気作にも出演していました。御年63歳ながらもキレのあるダンスと迫力のある歌声に注目です!

② バリー役:Brooks Ashmanskas(ブルックス・アッシュマンスカス)

過去にトニー賞、ドラマ・デスク賞にノミネートされた経験を持つ実力のある俳優です。このミュージカルでは1番観客から笑いを取っており、恰幅の良い彼のダンスはくすっと笑いを誘うものの、キレはピカイチ。まさに3枚目俳優という肩書がぴったりな俳優です。

③ トレント役:Christopher Luverne Sieber(クリストファー・シーバー)

彼も過去にトニー賞・ドラマ・デスク賞にノミネートされた経験があるミュージカル俳優であり、ロー&オーダー(Law & Order)、セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)など数々の人気海外ドラマにも登場しています。自身もゲイとカミングアウトしており、2011年に男性と結婚しています。まさにこのミュージカルにぴったりな俳優です。

④ エンジェル役:Angie Schworer(アンジー・L・シュワーアー)

高身長のブロンドヘアという美貌を活かして、多くのドラマやミュージカルにセクシー役として出演しており、ミュージカル シカゴでは主役 ロキシー・ハート役を努めた事も。本作品中では、パロディーとしてシカゴの曲に合わせ踊るシーンがあり、多くの歓声と拍手が送られていました。個人的にも一番好きなシーンでした。

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